西陣にまつわる
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12/28

西陣にまつわる人々が、綴るコラムCOLUMN

2022.07.14
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ぼくのいちにちは船岡山公園のラジオ体操から始まります。

今朝、自転車にまたがり千本通の路地をすうっと北に進んでいると、香りを光らせたそよ風が頬を撫で、ふかみどりの木々とあまいろの空がぼくを抱きしめました。すでに紫陽花の群れは消え、アブラゼミはさいごの使命を果たそうと、おなかを震わせ合唱しています。公園に着くと額に汗。ああ、世界が歓迎している。朝だけはそう思えるのです。

すでにグランドにはぞろぞろとひとが集まっていました。船岡山ラジオ体操クラブの皆さんです。おはようございまあす、おはよおさん、おはよーございますー。いろとりどりの挨拶がアーチをつくっています。中村さんの挨拶は、とうもろこし色。「おはよ!」と右手がぼくの肩に触れます。ここで生まれ育ったという大槻さんたちが木陰に腰掛け話す姿は、なんだか『スタンド・バイ・ミー』の面影を感じます。船岡山ラジオ体操クラブは、2005年にラジオ体操をはじめ、雨にも負けず、風にも負けず、年中無休で活動を続けてきたそう。その会員はなんと約120名。
そうこうしていると、たったったたらた。ラジオから希望の唄が聞こえてきました。昨日とは違う気象を深呼吸し、おげんきですか?と今日を尋ねる。伸ばして、曲げて、ねじって、跳んで、おつかれさまでした、と笑顔で解散!

暮らしのひとときのなかで、ぼくは、ひとびとが絶えず揺らぎ、自然が移ろい続け、日々あたらしいことを実感しています。

瀬川航岸

SOCIAL WORKERS LAB コーディネーター 瀬川航岸

滋賀県東近江市出身。自然豊かな土地に育つ。立命館大学経営学部入学後は映画や絵本に没頭。川のようにゆふらゆらざざざ〜っと生きるうち、SWLABに遭遇し、メンバーに。2022年4月から京都で暮らしをはじめる。2つの社会福祉法人に勤めながら、船岡山公園を拠点に駆け出し地域コーディネーターとして奔走中。

2022.07.11
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なぜ西陣にお店を出そうとしたのですか?という質問に最近何度か答える機会があった。
今では当たり前のようにこの西陣がいい街と感じているが、最初は西陣織のイメージと電車でのアクセスが悪いというイメージくらいしかなかった。そもそも西陣の魅力に気がついたのは京都ゲストハウス木音さんに一ヶ月間滞在したのがきっかけであった。それがおそらく1日や2日ほどの滞在であれば気がついていなかったかもしれない。じっくりとゆっくりと過ごしたからこそ忙しなく過ごしていたら気がつかない良さに気がつき、いいお店がたくさんあり、いいお店がこの街を創っているように感じた。こんなところにこんなスポットがあるんだという新鮮な気づきに感動を覚えた。そして自分もそのピースになってみたいと。
そして西陣でのテナント探しが始まり今にいたりましたとさ。

森 風渡

風とCOFFEEオーナー 森 風渡

2020年10月に"風とCOFFEE"を西陣京極にオープン。コーヒー屋には不向きとされる入り組んだ路地奥にて自家焙煎を行う傍ら、京都で1番ディープな路地(自称)である西陣京極に新たな風を吹かせるべく奮闘中。

2022.07.08
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【かき氷の会】木曜日のつくらない菓子店/kumagusuku

梅雨が明けて猛暑が続きますね。こんな時はコレコレ。京都の夏に必須のかき氷 !!

私が運営する”視覚研”のある小規模アート複合スペース・クマグスクの一階では、木曜日だけの特別な取り組みとして、東西南北様々な場所で活躍する”つくる人”のお菓子や季節のドリンクを楽しむカフェを提供しています。

「今週のお菓子はなにかな〜」と呟きながらふらりとお立ち寄りくださいませ。

◎かき氷の会 7/21までの毎週木曜日、12〜17時に開催。

ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所*クマグスク
月火定休日・11:00 〜 17:00
〒604-8805 京都市中京区壬生馬場町37-3 kumagusuku ・ 075-432-8168

山ノ瀬亮胤

眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長 山ノ瀬亮胤

京都市上京区在住。眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長。芸術~工芸に拡がる独自分野の構築で国内外より評価され欧州ハプスブルグ家御用達。マスメディアでの出演・取材多数。豊かな江戸庶民文化と職人の心を紹介している。

2022.07.06
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梅雨が早めに明けて、真夏日も早めにやってきて早々に夏バテ気味です。

久しぶりのコラム投稿になりました。私事になりますが、梅雨前に生活が少し変わりました。福岡に半分だけ引っ越しし、京都と福岡の言わば2拠点生活がスタートしました。

仕事の眼鏡制作も師匠がサポートして下さり、福岡でも出来る環境を少しずつ整えているところです。

先月1ヶ月ぶりに京都に戻ってきました。たかが1ヶ月離れていただけだったのですが京都の良さを改めて感じる事ができました。
これからは外から見た京都と内からみた京都、2つの視点を持ってコラムを書いていけたら良いなと思います。

そして久しぶりにあった師匠にも驚きの変化がありました。
最低5歳程若返っていたのです。
驚いて理由を尋ねたところ、いつも苦労の種だった私がいなくなったからかなと朗らかに答えておりました。8年ぶりに1人でのびのび出来たのでしょう。

良かったような悲しいような複雑な気持ちにもなりましたが大笑いした、たかが1ヶ月ぶりの再開となりました。

山本萌加

Société Nouvelles Lunetts 視覚研究所 主任研究員 山本萌加

武蔵野美術大学(工芸デザイン学科木工専攻)卒業後、眼鏡制作者七代目山ノ瀬氏に弟子入り。眼鏡制作の修行と、師と共に眼鏡ブランド〝Société Nouvelles Lunetts 視覚研究所〝の主任研究員てしてお店を運営しています。

2022.07.04
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理事を務めるNPOの総会のため、コロナ禍以降、2年半ぶりに戻った東京で、締切間際にコラムを書いてます。久々に顔を合わせた友人に「京都は暑いでしょ?」なんて言われましたが、いやいやいや、梅雨明けした直後、連日35度を超える猛暑の続く東京だって、半端なく暑いですから・・・。

 

ところで、今回の東京滞在で面白かったのは、いつの間にか、自分が京都のまちの距離感で東京を眺めているのに気がついたことでしょうか。たとえば、品川駅から西五反田までタクシーで千円ちょっと・・・これは、今出川から四条烏丸まで行くのと同じ金額だなー、とか。あるいは昨夜、少し暑さが緩んだので、有楽町から淡路町のビジネスホテルまで、丸の内のオフィス街を抜けて歩いてみて、今出川から北野天満宮まで歩くより、もう少し近い感じかな?、とか・・・。

 

さてこの写真は、西陣ではなくて恐縮ですけれど、東京・墨田区の向島、鳩の街通り商店街です。向島は東京の中でも、京都・西陣界隈と、体感的なスケールが一番近いまちかもしれないなと、今回歩いて、改めて感じました。さあ、明日は暑い京都に戻ります。

曽我高明

ANEWAL Gallery現代美術製作所 ディレクター 曽我高明

東京の下町・墨田区の向島で、長年展覧会やアートプロジェクトに取り組んできました。縁あって2017年より上京区に拠点を移し、ANEWAL Gallery 現代美術製作所(通称:現代美術製作所)をオープン。ゆるいペースで様々な活動をしています。

2022.07.01
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とうとう引っ越してきて4ヶ月たち、
西陣で驚いたこと3つ。

1. 托鉢
托鉢を初めて見てとてもおどろきました。京都ではオーノオッサンと呼ばれてるらしいですね。
信仰が間近にある地域なのだなと、改めて感じます。

2.  カラスVSゴミだし
これまで下京区に住んでいましたが、賃貸だったのもあり、カラスを気にしたことがありませんでした。
上京区はとくに堀川今出川あたりのカラスの多さに驚きます。
地域によって、場所によって、カラス被害って全然違うのですね。
私たちの町内ではあまり多くはないようですが、みんな春の時期はとくにネットを厳重にかけているようで、
我が家も真似するようになりました。
おむつゴミがあるので荒らされたら悲惨です…
どうかやめてねカラスチャン…

3. リビング京都

賃貸では届かなかったものが、持ち家になると届くようになりました。
私たちもどこかのだれかにファミリー層として消費のターゲティングされてるのだろうな。

オサノートのターゲット層はどこでしょう?
一年近く書いてきて、
私はなんだか書き手に向けているような気がしています。書き手自身が西陣を愛する気持ちを育む、とてもいい媒体になっていると感じてなりません。

あいうめめ

主婦 あいうめめ

下京区から上京区へお引っ越し。 3歳と0歳の娘をもつ主婦です。 京都西陣の暮らしと子育てを綴る。

2022.06.29
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#本当に美味しいビール

オサノート(Web)の定期連載でお世話になっている山岡酒店さん。
私は昨年5月から山岡さんの記事担当になり、月1回ほどのペースで取材させていただいています。
正直なところ、当初はビール、ましてやクラフトビールはほとんど飲んだことがありませんでした。
しかし、当時のオサノートのメンバーはとても若い人が多く、成人していた私に担当のチャンスがめぐってきたのでした。
それから1年。
ビールに関する様々な知識を山岡さんに教えていただき、私はクラフトビールがとても好きになりました。
取材では毎回、山岡さんの知識量と話術に驚かされています!

これまでご紹介いただいた中で私が一番気に入っているのが、伊勢角谷麦酒さんのHAZY IPA(画像右端)。
美味しすぎ…。
飲んだ瞬間「いつか私もこんな風に、人を感動させるような仕事がしたい…」と思いました。
材料や製法のこだわりがどうでもよくなってしまうほど、理屈なしに美味しかったです。

皆さんにもそれぞれ、お好みの味があるかと思います。
ぜひ山岡さんのところで、お気に入りのビールを探してみてください。
梅雨が明けるまで、美味しいビールで乗り切りましょう!

依藤菜々子

紡ぎ手 依藤菜々子

同志社大学卒業。 2020年、同志社大学が発行する今出川地域のフリーペーパー「イマ*イチ」の制作を通じ、西陣ならではの凝縮された魅力を知る。 好きなもの:アニメ/クラシック音楽/ミッフィー

2022.06.27
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幼い頃、8ミリ映画を見せてもらうのが楽しみでした。
祖父が凝っていた8ミリ映画はフィルム1本で5分ほどの映像しか撮れず、カメラ、フィルムは勿論、撮影後には現像料金が必要、上映には映写機やスクリーン、編集するには…。非常に贅沢なものでした。けれどそれだけ撮影者の思いが詰まっているように感じます。
昭和30年代の近所の様子や地蔵盆、8ミリ映画のお約束?堀川通を走るチンチン電車、祇園祭や時代祭、叔父・叔母の婚礼、曾祖母の葬儀の様子なども見つかりました。せっかくなのでデジカメで複製してアップロードしようと計画中です。
生前父が「久しぶりに見たい」と言ってましたが、準備が結構大変で、途中で早送りなどできませんし「今度時間があるときにやるから…」などと先送りにしたせいで、その願いをかなえてやれませんでした。父が若い頃の映像や父が祖父を撮った映像も見つかりました。本当に残念です。
スマホをタップしただけで見られる写真や動画、とても手軽なものとなりました。果たして50年後、ぼくの撮ったSDカードに残るデータをこんなふうに楽しんでくれる人はいるのだろうか…そんなことを考えながらしばらくわが家の「映像の世紀」を楽しもうと思います。

岡田健

光都紙工有限会社 代表兼デザイナー 岡田健

西陣の南東?の牛乳屋の息子として生まれ育って五十数年、今は極小印刷会社の代表取締役兼デザイナーです。ウクレレとコーヒーが好きです。

2022.06.25
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西陣に住み始めて一番印象的な景色が実は「お地蔵様」だったりします。今住んでいる場所も住宅の多いエリアですが、どんなに密集地でも絶対にお地蔵様の場所は確保されていて、民家の敷地内はもとより、場合によっては住宅建築の一角に組み込んで安置されている場所まであって、初めて見たときは驚きました。どこのお地蔵様もいつも綺麗に保たれていて、若い方でも手を合わせたり挨拶をし、地蔵盆の賑わいも町々で大切に守り継がれている。

とはいえ、今まではそれを傍観しているだけでした。ここに越してきて5年、地域の結びつきが大きいこの町で、町内会の運営にも少しずつ関わらせていただくように。お地蔵様当番もそのひとつで、私は今年の夏に町内のお地蔵様のお花係を受け持つことになり、真夏の暑い時期にいかに花を長持ちさせてお供えをするのか、なんてことを今から思案しています。

ふと、こうして考え行動する機会があるからこそ、地域の大切なもの。という意識が芽生えていくんだな、と、改めて。今までは通りがかって挨拶するだけだったお地蔵様との関わりが変わることで、そこを取り巻く景色も少し違って見えてくる。暮らすことで見えてくる景色がここにもまた。

松波さゆり

和裁士 松波さゆり

岡山県出身。布好きが高じて京都で学び暮らし始めて早18年目。プロの和裁士としてテレビドラマの衣装をはじめ様々な仕立てを手掛ける。現在は市民運営の寺院 ”寳幢寺”のスタッフとして日々を過ごしながら、社会や地域に貢献できることを模索しています。

2022.06.22
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お久しぶりです。

 

怒涛の施主施工から完成、そして引き渡しを経て、
新居に引っ越してきました。

 

荷物の多い私たち(おもに私)、引っ越しもハードでした。
引っ越し前の断捨離で250㌔もの荷物をクリーンセンターに運び処分したものの、荷物のダンボールは120箱。
現在、引っ越しから4ヶ月ほど経ちましたが、まだ箱は解体しきれていません。

 

そして、表札はじめ、自分たちで仕上げてゆくものがまだまだたくさん。
もうしばらく自分たちの家づくりは続きそうです。
むしろ、ずーっと続くのかな…

 

まだまだやることはたくさんあるものの、
それもひっくるめて、家族がワクワクのびのびできる家になったなぁと、実感しています。
これからもっと自分たちらしい家に育てていけたらと思っています。
ぜひ遊びにいらしてください!

 

※写真は1階のアトリエ兼ちいさなギャラリースペース、
家族が創作を楽しんだりそれを広げていける場になりますように…

梅田啓介

クリエイター 梅田啓介

あるときは会社員、あるときはデザイナー、あるときはアーティスト、あるときはおべんとうアーティスト。 楽しいことを求めて。 今年、西陣に家を建てて、引っ越してきます。