西陣にまつわる
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西陣にまつわる人々が、綴るコラムCOLUMN

2022.08.08
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8月も二週目に入りました。先月、「つぎの西陣をつくる交流会」通称「つぎにし」が開催されていましたが、プレゼンターとして参加させていただく予定だったわたし、なんと当日体調を崩し、残念ながら参加出来ず。悔しいかな寝込んでしまっていました。3年ぶりの山鉾巡行があった祇園祭りで、はしゃぎ過ぎたツケが回ってきたようです。お囃子の音を聞くと、京都の夏はこれこれ!と、ザワザワするのは京都人の性でしょうか。本当に毎日危険な暑さで参りますが、祭りや日常を楽しんで、だけどしっかり体調管理しないといけないな!と身に沁みました。そして次回のつぎにしにはきっと、参加したいと思います。
もう立秋ですし、早くこのうだるような暑さから解放されたいですね。しかしもう8月も二週目?早すぎる!もっとゆっくり進んでくれ!と思う反面、早く涼しい秋になって!というのも、わがままなもんですね。

龍田 春奈

咲里畑 届けびと 龍田 春奈

1993年京都生まれ。西陣育ち。京都市西京区大原野「咲里畑」にて、季節の多品目の野菜、ハーブ、エディブルフラワーを、農薬や化学肥料を使わず育て、販売している。農ある暮らしの中に感じる豊かさを、人に届けることに喜びを見出しています。

2022.08.06
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今年は、A-KIND塾というところで学びを深めています。

塾長はアミタホールディングス代表の熊野英介氏で、講義では、グローバル・サプライチェーン・リスクとか、circular economyとか、福祉分野の世界だけに留まっていては耳にすることすらない言葉がたくさん出てくるので、ついて行くのに精一杯で、その都度調べたり人に聞いたりしています。
塾生の年齢も職業も様々で、普段あまり接する機会のない分野の人たちとの刺激的な会話は、自分の狭い見識をぐっと拡げてくれるような気がします。

こうやって新しい世界に飛び込むたびに、いくつになっても知らないことがたくさんあって、結局、人生、死ぬまで勉強なのだなあとあらためて思います。

ちなみに、アミタホールディングスは、築150年の京町家を改装した「風伝館」という建物を所有されていて、市民活動と事業活動の垣根を越えた社会問題解決を探る「場」として開放されています。
その「風伝館」が室町通沿いにあって、実はしょっちゅう前を通っていたことも、つい最近まで知りませんでした。

「西陣」は非常にコンパクトな街ですが、それでもまだまだ知らないことがたくさんあるのだろうと思います。
いつまでも好奇心旺盛でいたいものです。

中島慶行

京都市小川特別養護老人ホーム 施設長 中島慶行

立命館大学大学院社会学研究科博士前期課程修了。 2009年より2年間、京都市小川特別養護老人ホーム副施設長兼京都市上京区地域介護予防推進センター長を務めたあと、伏見区の施設に異動。 2019年、京都市小川特別養護老人ホーム施設長兼京都市上京区地域介護予防推進センター長として復帰。 銭湯と牛乳とじゃこ天が好きです。

2022.08.03
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所用で佛教大学に出かけた際、近くで一つの灯篭を見つけた。まわりを黒い柵で囲われたそれは、閉じ込められているようにも、こちらを見張っているようにも見えた。脇には、「今宮大神宮」と文字が彫られている。場所からして、今宮神社のもので間違いない。千本通からよく見えるので、見たことのある人もあるだろう。
灯篭が建つのは、千本通から絶妙な角度で分岐する小道の曲がり角。ちょうど三角地を眺めるように建っている。1960年代に道路工事が行われるまで、千本通は青で示したルートを通っていた。今宮神社からは少し離れているが、目印としてこの灯篭が建てられたのだろう。
去年旧楽只小学校跡地にリニューアルオープンした「ツラッティ千本」には、この近辺を描いた地図や模型が展示されている。展示によれば、地元の人はこの常夜燈近くに行くことを「かいどへ行く」と言っていたそうだ。
この三角地のそばには、飲食店がいくつも並んでいる。大豊ラーメンに天下一品、少し前までは「あさひ」というラーメン屋もあった。つまり、ここでラーメンをすする佛大生は皆、知らず知らずのうちに「かいど」に迷い込んでいるということだ。「かいど」のラーメン、皆さんも一杯いかが?

重永瞬

京都大学文学部地理学専修 重永瞬

地図とまち歩きが好きな大学生。“西陣の端っこ”(お隣?)仁和学区で生まれ育つ。大学で地理学を学ぶかたわら、まち歩き団体「まいまい京都」でスタッフとガイドを務める。なんでもない街角の記憶を掘り起こしたい。古本とラーメンが好き。

2022.08.01
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8月1日は八朔。
祇園では芸妓さんが挨拶回りをされますが、猛暑の中の礼装姿、見ていて少々気の毒になります。しかしそれはしきたりのある花街ならでは。我々庶民は昨今の温暖化に対応して、従来の着物ルールにとらわれず柔軟に装いを楽しめたら良いですよね。例えば単衣は5月からとか、夏物なら9月も着てて良いのでは?
好文舍にはたびたび和装のお客さんが来店されますが、その装いで店内の雰囲気を高めていただいています。京都の街中でも、今の気候に合わせた快適で楽な和装姿で、京都の魅力アップにつながるよう着物人口が増えれば良いなと思います。

宇野貴佳

好文舎店主 宇野貴佳

油小路の路地奥でギャラリー喫茶を運営しています。 目立たない店が故か、ちょっと個性的なお客様が多いように感じています。 ここでの出会いを中心に、見聞きしたあれこれをお話しできれば幸いです。

2022.07.27
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西陣の写真が無い〜
コラムが〜

自分のFacebookをさかのぼり
先月、修学旅行先とお昼ごはんにKéFU stay & loungeに行ったやん。んで手織り体験学生さんにしてもらったやん。

お昼ごはんに洋食とスイーツ。運転手さんいい店ありますか?と、中々の無茶振りの学生でしたが、金閣寺が終わってからの昼食だったので、イタリアンの店とカフェどっちがいい?と聞き、カフェがいいです〜。

で、KéFU stay & loungeに電話。
イベントと重なってしまったが席も確保していただき、学生さんには美味しい昼食と偶然に参加出来た手織り体験にご満悦で東京に帰って行かれました。

林亮

タクシー運転手 林亮

2019年にまるごと美術館を知り、夜間拝観にお客様をお連れし、その時頂いた福銭の5円玉がご縁を呼んで 西陣、上京区の 沢山の方々と繋がる事が出来ました。 日々 自分地元はもちろん 西陣、上京区を応援してます。

2022.07.25
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京都の夏を代表する行事といえば、やはり祇園祭。今年は3年ぶりに山鉾巡行も復活し、196年ぶりに復帰した鷹山も含めて35基の山鉾も勢揃いしました。
中世の京都は職人のまち・上京と商人のまち・下京に分かれていましたが、祇園祭といえば商人のまち・下京の町衆の祭り。応仁の乱後に下町と呼ばれたまちが形成されたエリアは、現在祇園祭の山鉾が建っているエリアとほぼ合致しています。
そんな下京を代表する祇園祭ですが、上京の職人の技が多く取り入れられています。それぞれの山や鉾には、前掛・銅掛・後掛・見送・水引などと呼ばれる懸装品が掛けられていて、宵山の時は会所で一般公開されているものもありますが、この中には西陣の織物の技術が多く取り入れられています。毎年のようにどこかの山鉾の懸装品が新調されたというようなニュースがありますが、今でも西陣の技術がよく使われます。
祇園祭は下京の祭りやから、なんて言うこともありますが、上京の技術に支えられている側面もある、オール京都のお祭りなんだと思います。今年の祇園祭は間もなく終わりますが、今後祇園祭に行かれる際は、是非懸装品にも注目していただけたらと思います。

南知明

上京ちず部 副部長 南知明

鴨川近くで生まれ、幼い頃から近くの上京区の商店街の店主の方々に見守られ育つ。現在は「まいまい京都」商店街食べ歩きツアーなどのほか、地理好きを活かし、「上京ちず部」副部長など、上京区全般で活動。本業は宿泊業。京都観光おもてなしコンシェルジュ。

2022.07.23
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今月上旬の週末。

オサノートのイベント紹介で西陣織会館「にしじん七夕まつり」の記事が。

へぇぇ~、西陣呼称555年記念だって。
(555……この並び、イヤでも551の某豚まんがチラついてしまう)
浴衣推奨か。ごめんねー、外出帰りに寄るからフツーの服だけど。
京友禅運筆、誕生花日の直筆絵はがき実演販売とな。
そそられるなぁ~、私も描いて貰おうかな、
お酒は飲めないけど軽くごはんも食べちゃおうかな、何だかウキウキ……

と、この先も能天気に続くと思いきや。

日にち……間違えてました。それはもうガッツリと。
週末土日(9~10日)の開催だと思い込み、10日お昼に友人と会って
「夕方から七夕まつりに行くねん」
「へーっ、〈京の七夕〉?」
「ううん、そっちとは違うの。ウチのまあまあ近くの西陣織会館でイベントがあるのよ~」
と、何故か自慢気。謎のマウント。
西陣織会館はアンタの庭か?

直前に一応時間の確認。
確か17時からの筈だよね、チェックチェック。

で……あっさり勘違い発覚。
へっ?今日違うの?へっ?(暫しフリーズ)

苦し紛れの画像は天神さんの笹飾り。
すぐ隣には〈そっち〉扱いした京の七夕の幟が。

狛犬さんも笑うてはります。

みよしの

みよしの

よもや、よもやの50代。 "西陣''の軒下にて30余年、ひっそりと暮らす地方出身者。 15万円入りの封筒を2度も!落とす令和のうっかり八兵衛。

2022.07.20
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先週土曜日(7/16)の海くんが書いたコラムはもうすでに読まれましたか?僕は更新日、朝一番に読みました。彼らしい内容でなかなか可愛らしく、読んでるこちらが楽しくなってしまいました。彼は、いや、敬意を込めて奴はお茶目で、毎日を最高みたいな笑顔でいつも話しかけてくる。それも対面しているこちらが恥ずかしくなってしまうほど。先日の記事は彼のそれがまじまじと出ていて嬉しく、楽しくなりました。実は密かな大成海ファンだったりします。まぁおそらく奴は文才とやらがあるんでしょう。あーあ。短編でいいから小説とか書いてくれないかなぁ。頼んだよ海くん!!!
さてさて、本日は20日。「つぎの西陣をつくる交流会」、所謂、「#つぎにし」が開催されることになっています。(コラム執筆日が16日なので現時点で開催予定、、。)そちらには我らが横山さんがオープニングトークをされるとのこと。みなさん、聴きに行きましょう!それに、他のコラムニストさんとかオサノートを運営してくださっている方々とその場で交流もしてみたいなぁなんて思いながら。
「#つぎにし」の会場で眼鏡をかけた坊主がいましたらどうぞご気軽にお声掛けください。
あ、、学生っぽい坊主が僕です。お間違えありませんように。。

森賀優太

京都産業大学 学生 森賀優太

京都産業大学在学中。ある日を境に西陣に迷い込み、いつの間にか居着いた大学生。人との関わりを通して、伝統的な文化や歴史と新しい暮らしのある西陣に惚れる。そろそろ西陣に住むことを画策している様子。

2022.07.18
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【七本松通りのアートシーン】
南は今出川、北は寺之内の間の七本松通りのアートシーンが熱い。
南からHundred After Art Gallery、釈迦堂の西門の南側にもギャラリーができている。
七本松から少し東に入るとKei Kyoto。ラーメン屋さんだが店主はロンドンのミシュラン星取得のお店で働いていたという。店主が自ら改装した店内は大変おしゃれでラーメンというよりレストランで食事をしているような気分になる。いまのところ全席予約制。その隣に現在、アトリエを制作中。さらに寺之内通りまで出て、さらに北に路地を入ったところに向い合せで2件のアトリエを2022年の7月に完成させた。
かつて(今も?)戎川通りが家具の町(路)だったように、クラスター化(群集化)はある分野が都市の中で盛り上がる一つの要素である。今後の七本松通りには大注目だ。

赤澤 林太郎

都市企画家 赤澤 林太郎

町家を中心に、既存物件の活用を提案しています。

2022.07.16
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とある日、KéFUにて夜ご飯に何を食べようかと悩んでいた。キッチンパパに行こうか、中立売まで下って王将に行こうか……と話していると、眼鏡をかけた坊主の知人が”とんが”というとんかつ屋に行ってosanoteでコラムを書けと言うので、仕方がないなと思いつつも、僕も少しだけ気になっていたし、まぁビールが飲めるならそれで満足だった。

KéFUから程なく歩いた場所に”とんが”はあり、とんかつを中心にお肉の料理がメニューに並んでいる。店に入り、メニューを見るなり僕は唸る。とりあえず瓶ビールをいただくのは大前提として、どれも美味しそうなので、欲を言うならば全てのメニューを一度に注文したい。もちろん、胃袋も財布もそのような貴族的な暴挙は許してはくれぬから、どれかひとつに決めねばならない。とんかつ屋でとんかつを頼むのは、とんかつ屋の思うツボだと考えた僕は、ミンチカツの定食を注文し、瓶ビールをしっぽりやりながら定食が出てくるのを待つ。

出てきたお皿にはミンチカツがいくつか乗っており、食事はまず野菜からとしつけられている僕はサラダをすべて平げ、箸でミンチカツを分けながらお肉を噛み締めてゆく。それにしても、ビールはあまたの料理と相性が良いと有名だが、僕が思うに、お肉料理との相性は格別である。こんがりとした狐色に黄金の液体が並ぶと、人間の食欲に抵抗の余地はない。そうして、お肉とビールのマリアージュを心から祝福しているうちに、瓶の中も皿の上もきれいになっていた。

大成海

綴り手/探り手 大成海

2000年広島県広島市生まれ。京都在住。もの書きとデザイン。 本と映画と音楽と酒をこよなく愛す。本屋や出版社などいくつかの場所で働き、稼いだお金は本と映画と音楽と酒に消えてゆく。気の向くままに散文を書いたり、デザインをしてみたり。いつでも大好きな瓶ビールが飲めるようにと、携帯栓抜きを鍵につけて常に持ち歩いている。