西陣にまつわる
人々による
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12/24

西陣にまつわる人々が、綴るコラムCOLUMN

2021.11.29
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<前回からの続き>

西大路通りの待合室の店を出て行った「イワシ」は回遊魚らしく、京都を彷徨っていました。
僕はコーヒーを配達する「イワシ」を街中で見かけたり、以前看板に描いた魚マークのコーヒー豆をイベントなどで見かけたりしていたものです。

そんな感じが3,4年続いた後、

「イワシ」から西陣にお店をオープンするという連絡をもらいました。
待合室で知り合った面々と改装中の店舗へ行った僕は、「イワシ」と町屋の土壁を綺麗にしたり、カウンターの塗装の手伝いを一緒にしたりしました。
そうしてIWASHI COFFEEは無事、西陣の片隅にオープンしました。

西陣には今、コーヒーの「イワシ」がいて、僕は相変わらずそこでコーヒー豆を買ったり、待合室や西陣の店で知り合った人と山を登ったりしています。

実は、新たにオープンした時に山の版画を作って欲しいという事を「イワシ」から言われていたのにずいぶん長いこと放置している。
今年はずいぶん山に登ってコーヒーを飲み、だいぶ調子も戻ってきたのでそろそろ出来る頃だと思います。

景井雅樹

版画家 景井雅樹

京都の版画工房で銅版画を始める。 2006年頃より、毎日の出来事をノートに青いボールペンで描く絵日記形式の作品を作り始める。 一日1ページで現在4000ページほど。まだ毎日描いている。 コーヒーと自転車と音楽の愛好家。

2021.11.28
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多拠点生活サービス「ADDress」のまっさんこと高本です。

幼い頃から大好きな風景〜夕陽が沈んだ後に訪れる街の黄昏時の風景。僕の岡山実家は、路幅が車1.5台分程度の狭いアスファルト街路の住宅地なのだけど、西陣の黄昏時、当時の懐かしい風景に出会えるのだ。暗くなればなるほど昭和にタイムスリップしたような懐かしさに包まれる。それは心地良くも、どこかそこはかとない不安や畏れに似た気持ちにもなる時間。遠くで犬がわお〜んなんて鳴いているのも風情があっていい。

映画「千と千尋の神隠し」で魑魅魍魎が跋扈する現実世界から歪んだ時空間に放り込まれる夕暮れシーンがあるのだけど、怖い反面つい惹かれてしまう光景でもある。黄昏時の語源が「誰そ彼どき」という急な暗がりですれ違う人の顔も不明瞭になるあの不思議な感覚。
それは日常のなかの非日常。これを味わえる贅沢なひとときが人生の楽しみでもある。

西陣の黄昏時、もしも僕とすれ違ったら声を掛けてくださいね!ひょっとしたらびっくりして逃げるかもしれないけれど(笑)

高本昌宏

多拠点プランナー / ADDress 事業企画 高本昌宏

学生時代に伏見と西陣に住んだことがきっかけで、京都では決してメインストリームではないかもしれないこの二地域に惹かれる。多拠点居住サービス立ち上げをしながら、2020年伏見移住。西陣にも同年から通い始め、魅力再発見中。

2021.11.27
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皆様ご無沙汰しております。
オサノートライターの窪田早希です。

「秋のカフェ特集」、見ていただけましたでしょうか?初めての担当企画で苦労もありましたが、編集長の支えもあり、なんとか初めての担当企画を完成させることができました。

さて、「秋のカフェ特集」の制作にあたって今まで以上に西陣を訪れるようになったわけですが、その道中で面白いものを見つけました。

「百二十年余りの歴史と伝統の味
西陣名物 たんきり飴」

西陣のフリーペーパーに携わっている者として「西陣名物」という言葉は見逃せません。
早速お店に入ってお話を聞いてみました。
「たんきり飴って西陣名物なんですか?」と。すると「うちのひいおばあちゃんが勝手に言ってるだけですよ〜もう。」と言われてしまいました。

なるほどそういうことかと思わず笑ってしまいましたが、余計に興味が湧いて一つ購入させてもらいました。生姜がピリピリと効いていてどこか懐かしいおばあちゃんの味がしました。

「西陣名物たんきり飴」、寒い冬に皆さんもぜひいかがでしょうか?

窪田早希

学生 窪田早希

出身は大阪ですが、中高6年間京都の学校に通っていたので京都歴は長いです。地方創生に興味があって大学では政策学を学んでいて、研究者を目指して勉強しています。osanoteを通じて西陣の魅力を発掘&発信していきたいです!よろしくお願いします!

2021.11.26
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小学生の頃、年賀状についているお年玉くじでコダックのポケットフィルムカメラが当たった。父親の一眼レフは重すぎて全く使う気が起きなかったが、軽くて小さいので子供でも使いやすく、パシャパシャと遊びで撮りまくっていた。友達のピース写真やら風景やらプラモデルを砂山に置いたジオラマ風写真まで。しかしポケットカメラでは中々思った感じには撮れず、現像が上がると落胆する事が多かった気がする。

そんな自分の最初のカメラを持ってからもう40年が経ち、現在持ってるカメラは6台。とはいえ全部映像を撮るためのカメラとして使っていて。写真はもっぱらスマホで日常のスナップぐらいしか撮らない。

写真への興味が映像へと移ったのは高校生の頃。姉の友人から8mmフィルムの撮影編集機材一式を丸ごと貸してもらえることになり、映像を撮り始めたからだ。フィルムの映像は何を撮っても新鮮で面白く夢中になった。街に出てなんてことない風景やら物を撮りまくっていた。

今もまだそんな事を続けていて、それが僕の仕事にもなっている。よくやるのは街のちょっとしたパターンを見つけて映像や写真に撮り、加工して空間演出のための映像素材にしている。いま身近な西陣界隈はいろいろと素材になりそうな被写体が豊富で嬉しい限り。

小川 櫻時

映像監督 小川 櫻時

長年様々な映像をを作る仕事をしています。東京、沖縄を経て2015年から京都市在住。近年は、クラフト作家や様々な手仕事をする人々にフォーカスした映像を制作・発表しています。映像空間演出ユニット「SAKKAKU」としても活動しています。

2021.11.25
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ANEWAL Galleryのメンバーは、ANEWAL Galleryとは別に各々仕事をしており、私も別にグラフィックデザイナーとして活動しています。
そして私は、京都建築専門学校の学生が課外活動をしているところへ同行し、広報資料にできる素材写真を撮ったり記事を書いたり等、広報の仕事をしています。
今日は、ちょっとそのお話をしたいなと思います。
京都建築専門学校では毎年11月の上旬、堀川丸太町を下がった堀川遊歩道で、学生たちがお茶室を建築し、お茶を振る舞うという学祭行事をしています。
建築期間はおよそ約2週間ちょっと(その年々の設計図にもよりますが…)。
まず学校で仮組みを行い、どこに何を使うのか材を確認。次に稲刈りをして、苫葺屋根に使うための苫(とま)を作ります。ちょうどこの時期から寒くなり冷たくなった川に足をつけつつ、骨組みと屋根の垂木(たるき)を設置。刈ってきた苫を70m程編んで、屋根に乗せて、土壁を塗ります。最後に竹で装飾をして完成。
簡単に言うと「木造建築の基礎」が工程に凝縮されています。
そんなお茶室の建築や改修工事の実習で訓練された卒業生が、日本各地で活躍しています。
京都建築専門学校では、西陣含め京都の町家が減少する中、在学生や卒業生も一緒になって町家再生に意欲的に取り組んでいます。ちなみに、ANEWAL Galleryも路地奥にある町家再生に取り組んでいます!(笑)
学祭終了後は解体。来年に使えるように残すという三日間限定の建築物になっています。訪れたことがない方は来年、学生の汗と涙の結晶の建築物を是非ご覧ください。

磯村明見

特定非営利活動法人ANEWAL Gallery デザイナー/マネージャー 磯村明見

京都市出身のグラフィックデザイナー。日本の老舗印刷会社と上海の広告代理店を経て本帰国後フリーに転身。NPO ANEWAL Galleryデザイナー兼マネージャー担当。京都建築専門学校広報担当。京都芸術デザイン専門学校非常勤講師。

2021.11.24
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先日19日の夜は「限りなく皆既に近い部分月食」が全国各地で見られました。私と同じように思わず空を見上げた方も多かったのではないでしょうか。

そんなときにふと思ったのが、「最近上を見ることって無かったなぁ」ということ。

何をするにもスマホが便利なこの時代。どこにいても思わず画面を見てしまいがち。更に京都にはそこまで高い建物もなく、上を見ることってあまりありません。

でも、見上げてみると面白いことが!
こちらの写真は千本寺之内交差点から上千本商店街を写した一枚ですが、交差点前の100円ローソンの上(二階部分)を見てみると、テナントの左右で明らかに違う形の建物になっています。
一年以上通っていた場所ですが、これまで全く気付いていませんでした。

どんな歴史を経てこんな形になったのかは定かではありませんが、普段の目線では見えないところにまだ見ぬ西陣の魅力が沢山ありそうです。

三輪浩朔

Laughterロースター 三輪浩朔

2020年10月「Laughter」を開業。21歳までコーヒーを飲んだことがなかったが、タイ北部の農園に直接足を運んだことでその魅力にほれ込む。コーヒーを通じて生産者の思いやストーリーも届け、一杯から笑顔溢れる空間を紡ぐことを目指している。

2021.11.23
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新しい町内会ってなんだろう?そんな話を結構前から仲間内で話していた。

伝統文化や歴史が残る西陣地域。私も10年ほど前に引っ越してきてから結構濃い地域活動や運動会に参加したりと、どっぷり?この町内会の人になってきた感もある(以前からお住まいの方にはまだまだだろ!とお叱りを受けるかと思いますが。笑)

このエリアといえばやはり西陣織の印象が強いですが、最近は新しい風というか、色々な事業、プロジェクトがそれこそ老若男女問わず活発に立ち上がるようになりました。このosanoteもその一つですが、前回のコラムにも書かせて頂いた新たなクリエイティブプロジェクト「西陣ネイバーフッド」11月24日にその概要が発表される予定です。

https://24jin.jp/

現在はまだティザーサイトですが。今後色々な情報やプロジェクト、そしてコラボレーションが始まるよう様々な仕掛けを考えていきます。是非11月24日にサイトを覗いてみてくださいね。

次回はこの「西陣ネイバーフッド」で最も大事な人々「ネイバー」ってなんだろう的なお話をしようと思います。

ミツギタカユキ

デザインカタリスト ミツギタカユキ

20歳より渡米し、大学にて彫刻からインタラクティブアート、デザインなど幅広い分野を学びつつフリーのデザイナーとして活動。帰国後京都に移住。現在西陣にてデザインカタリストとしてウェブ制作からデザインに纏る企画・運営など幅広い分野で活動を行う。

2021.11.22
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レンタルしたカメラを返却するために、ヤマト営業所にきたら、日曜日休みのようで、シャッターが閉じていた。明日までに返却しないといけないのに、と思ってどうしようかと思っていたら、「あら、日曜日お休みですか?」と同じようなことを思っていた女性の方に声をかけられた。何やら、西陣に住んでいて、東京に住んでいる着物を娘に送りたいみたいで、ヤマトに来たらしい。早く着物を送って、前もって着物姿の写真撮影をしないといけないみたいで。そんな身の上話をきいて、なんだか、哀愁を感じました。西陣に来た際は、そんな哀愁を感じるヤマト営業所に足を運んでみてはいかがだろうか。

亀村佳宏

映像ディレクター 亀村佳宏

1978年に京都市(北区平野)で生まれ育ち、2002年、上京ののち、PV、スポット CM 制作を経て、撮影技術やコンポジット編集技術を習得。2009年に京都に拠点を戻してから、個人事務所で映像や写真の仕事をしております。趣味:卓球

2021.11.21
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11月、秋が深まり、随分寒さも感じるようになりました。でも日中はまだまだ暖かく、子どもたちは小学校から帰ってくると、元気いっぱい半袖で過ごしていたりもします。
まちの中でも、堀川通のイチョウ並木や庭先の紅葉など、五感で秋を実感できる今日この頃ですが、現在、こんな季節にぴったりのイベントを、地域の団体さんと一緒に実施しています。9月にも少しお伝えさせていただきましたが、ご家族でまちを散歩しながら、地図を片手に謎を解いて、いろんなお店を巡りながらキーワードを集めていていく、「なぞときまちさんぽ」というオープンイベントです。地域の店舗様、法人様にもご協力いただいてこの11月いっぱい実施しています。謎が解けるとオリジナルクリアファイルをプレゼントしているのですが、もうすでに謎を解いてくださったご家族がたくさんお越しくださっていて、私たちもとても嬉しく思っています。これからもまちの中で、ご家族や子どもたち同士で、安心して楽しく遊べる出来事をたくさん増やしていきたいと考えています。

村上弘

特定非営利活動法人 代表 村上弘

特定非営利活動法人SOWERS代表 放課後の時間に、多様な体験を届けるafter schoolミライブラリを運営。子どもたちの今とこれからを考え、放課後の選択肢とその可能性の拡張を目指し、日々活動しています。

2021.11.20
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風とCOFFEEが店を構える西陣京極。
レトロな雰囲気漂う路地もこう見えて商店街組合が存在する。

西陣京極に店を出した当初は偏見で西陣京極自体は少し廃れていて、中の人たちもやる気はそこまでなく保守的な感じだと思っていた。

西陣京極会に加入して一年ほどたつが私のイメージは偏見で、実際は思っていたものとは違った。それぞれのお店が協力して少しでも西陣京極を盛り上げようとしていた。
西陣京極会が一体となって行う施策を企画したり、インスタグラムやフェイスブックでの発信を少しでもしていこうという動きが始まった。

ここ最近も新しく店舗が2店舗増え、他にも加入予定の物件や改装を行っているテナントもある。

ほんとに小さな商店街で大きなことは行えないが、小さな灯籠が少しずつ商店街を照らし新しい風を吹かせている。

森 風渡

風とCOFFEEオーナー 森 風渡

2020年10月に"風とCOFFEE"を西陣京極にオープン。コーヒー屋には不向きとされる入り組んだ路地奥にて自家焙煎を行う傍ら、京都で1番ディープな路地(自称)である西陣京極に新たな風を吹かせるべく奮闘中。