西陣にまつわる
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西陣にまつわる人々が、綴るコラムCOLUMN

2021.12.09
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はじめに
すみません!
この写真は西陣のエリアで撮影したものでは無いです。
ただ 私が西陣エリアに出入りするようになりたくさんの方々と交流して行く中で、まるごと美術館の展示でお手伝いさせていただいた方のFacebookの投稿でふと目に止まるものがありました、なんかこのネオン知ってるぞと調べてみると、私が運送業時代配達させていただいた事のあるお客様で運送時代南区にあったのが京北に工房を兼ねたミュージアムをされてる。
これは行かねばと予約を入れ訪問!昔の配達した時の話や、私が今タクシー運転手で西陣の人から聞いてミュージアムに来た事などの話で盛り上がりました。 西陣とネオンのミュージアムは直接は繋がりは無いですが ネオン工房の安彦さんは高台寺で初めて行われた夜間ライトアップ拝観も手掛けておられる方です。西陣に行くようになり観光のご縁っ凄いなって、西陣からネオン工房の出会いがまた新たな私の引き出しとなり観光に役立つといいな。

Bico’s Neonart Studio & Museum
カッコ良く ネオンの明かりか心地よい 素敵なアトリエ工房です♪

林亮

タクシー運転手 林亮

2019年にまるごと美術館を知り、夜間拝観にお客様をお連れし、その時頂いた福銭の5円玉がご縁を呼んで 西陣、上京区の 沢山の方々と繋がる事が出来ました。 日々 自分地元はもちろん 西陣、上京区を応援してます。

2021.12.08
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皆さんはどんな景色を見ると、気持ちが落ち着くでしょうか?そんなことを普段考えることはあまりないとは思いますが、個人的には、「庭」もその一つだと思います。

庭と言っても、様々なものがあります。入場料を払って見に行くようなお寺や神社、あるいは史跡の大きな「庭園」もあれば、普通のお家の中にある庭もありますし、ちょっとしたテラスに草や木が植わっているところも一つの庭だと思います。そして、京都の町家には玄関から裏庭まで続く土間がありますよね。あそこも、庭なんです。「通り庭」というそうです。さらに通り庭も細分化されていて、特に「おくどさん」があったりするあたりは、「走り庭」というそうです。面白いですよね。

ここ西陣には、大きなお寺の庭園から、道路から見える学校などの施設の庭、皆さんのお家の中の庭、そして町家にある通り庭など、様々なお庭がそろっています。皆さんはどんな庭が好きですか?

今回の画像は西陣にある「好文舎」さんで撮らせていただきました。周りの民家に囲まれた中にある、小さいけど立派な素敵な庭です。

ちなみにこれを読んで庭にちょっと興味を持った方。「おにわさん」というサイト、おすすめです!

南知明

上京ちず部 副部長 南知明

鴨川近くで生まれ、幼い頃から近くの上京区の商店街の店主の方々に見守られ育つ。現在は「まいまい京都」商店街食べ歩きツアーなどのほか、地理好きを活かし、「上京ちず部」副部長など、上京区全般で活動。本業は宿泊業。京都観光おもてなしコンシェルジュ。

2021.12.07
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仕事を終えて帰宅する夕方、いつも出会う人がいる。
最初は目が合うだけだったが、今では立ち止まって頭を下げるようになった。

近所の人、なのかもしれないし
たまたま職場が西陣なのかもしれない。

互いに言葉は交わさない。
なのでその道で出会う、ということ以外僕たちは知りようがない。
たぶんこの先もお互いのことを知ることはないだろう。
それでも姿を見つければ目を合わし挨拶をする。

ぼーっと家に帰る道でも、挨拶を交わすと元気が出る。
知らない人にケアされているんだな、と思う。

一緒にいること、コミュニティというのはどういうことなのか、と考えさせられる。
もしかすると、これもささやかなコミュニティなんじゃないだろうか。

今日は雨が降っている、あの人はあの道を通るだろうか。

黒田健太

紡ぎ手/綴り手 黒田健太 オサノート

初めまして、 西陣に住んでいる黒田健太です。 夜のがらんとした千本通を歩くのが好きで、たまに夜中に出かけます。生活をしていると忘れてしまうのですが、そんなささやかな時間にときどき立ち寄りたいと思っています。

2021.12.06
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おかげさまで、今年はコラムを書かせていただくようになって、季節の移り変わりや街の表情の変化に、以前より少しだけ敏感になれたように思います。ネタ探しの効用でしょうか。さて、写真は毎年秋になると堀川通りを明るい黄色で染める銀杏並木。先月末、たまたま渡った横断歩道からの入り口を見つけたので、初めて間近で眺めて来ました。中央分離帯の並木道なので、両側の車道によって周囲の街から切り離され、ちょっと異空間を歩いているような不思議な感覚でした。そこから少し下ったところには、つい先頃「堀川新文化ビルヂング」がオープン。書店とカフェとギャラリーを併設したオシャレな複合文化施設で、西陣散歩の途中、気軽に立ち寄れるのが良いですね。そうそう、身近なところでは、我が現代美術製作所のある路地の入り口にも、10月末「le murmure」という美味しいスイーツのお店ができました。製作所の活動再開に向け、甘党の自分には大いに励みになってます。スイーツとギャラリーのある「複合文化路地」なんてのは、いかがでしょう。なにはともあれ、再びコロナが猛威を振るわないよう祈る年末です。

曽我高明

ANEWAL Gallery現代美術製作所 ディレクター 曽我高明

東京の下町・墨田区の向島で、長年展覧会やアートプロジェクトに取り組んできました。縁あって2017年より上京区に拠点を移し、ANEWAL Gallery 現代美術製作所(通称:現代美術製作所)をオープン。ゆるいペースで様々な活動をしています。

2021.12.05
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同じオサノート投稿仲間の夫でも記載がありましたが、
3歳の娘の七五三をしました。
梅柄の着物に頭には梅の飾りをつけて、
娘が一番引き立つように家族はみんな白で統一した服装で。

北野天満宮を選んだのは、私の実家が福岡の太宰府天満宮近くで
かつて飛梅が行き交ったように、
二つの地域が結ばれているように感じたから。

紅葉真っ盛りの北野天満宮を、
スッポ脱げる草履をしょっちゅう履かせてやりながら
まさに飛んでいく梅のような娘が
いつかは京都からも福岡からも離れて、
どこか遠くの地で暮らすようになるかもしれないな….
と切なくなりました。
そういえば、最近読んだ教本『京のあたりまえ』(著者:岩上力/光村推古書院)に
西陣にある「一条戻り橋」は娘が嫁いだ先から戻ってくるから、
嫁入り時には渡らせない風習があると記載がありました。

人生いろいろ。
戻ってきたっていいんじゃない?
むしろ戻ってきたら嬉しいんだけどな。
娘のいない人生なんて、
考えられなくなったこの三年でした。
(最後の焼肉時には子供は寝てしまって、夫とゆっくり楽しくいただきました。)

あいうめめ

主婦 あいうめめ

下京区から上京区へお引っ越し。 3歳と0歳の娘をもつ主婦です。 京都西陣の暮らしと子育てを綴る。

2021.12.04
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#逃走西陣

同志社大学のヨリフジです。

先月は、うまくいかないことがあり悶々としていました。
理性的に自分を落ち着かせようとしてもどうしても気持ちの処理ができず、自転車で目的地もなくうろうろ走っていた日曜の夜、たどり着いたのはLaughterでした。カフェインを摂取すると眠れなくなる私が18時にコーヒー屋に行ったくらい、何も考えていませんでした。結局カフェインレスにしましたが、コーヒーを飲みながら店主さんと雑談していると、悶々としていた気持ちが一気に晴れて、帰宅後すぐに卒業論文に取りかかることができました。
Laughterだけでなく、西陣には私が逃げる場所がいくつかできてきているような気がします。
KéFUのナポリタンとクスクス、風とCOFFEEのコーヒーと抹茶タルト、何度も味わいたいです。今度はミュルミュールのタルトタタンを食べてみたいし、ウッドミルブルワリーのタップルームにも行ってみたいです。
大切にしたいなと思うものがたくさんあって、西陣ってなんて素敵な場所なんだろう!改めて西陣で過ごす喜びを噛みしめています。
ちなみに、12月に入っても卒業論文が完成しておらず、それが今の悩みです。次はどこに逃げようかな。。

依藤菜々子

紡ぎ手 依藤菜々子

同志社大学卒業。 2020年、同志社大学が発行する今出川地域のフリーペーパー「イマ*イチ」の制作を通じ、西陣ならではの凝縮された魅力を知る。 好きなもの:アニメ/クラシック音楽/ミッフィー

2021.12.03
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七本松通に52系統の市バスが復活しています。七本松通を中心とした地域の高齢者が公共交通機関を利用しにくい…という要望で復活したそうです。結構狭い七本松通を走るバスは、小さめの車体での運用とはいえなかなかのボリュームです。

もともと52系統は京都駅から北野等持院まで七本松通経由で走っていたと思いますが、渋滞等の問題でしょう、いつの頃か走らなくなっていました。そういえば50系統も千本中立売を西へ走っていましたし、過去に25系統(うろ覚え)が三条京阪から宇多野までの間、丸太町智恵光院から北へ今出川まで智恵光院通を走っていたりしました。

七本松通、中立売通、智恵光院通、市内のそれほど広くない西陣地域の道路に、市バスがぐいぐい走っていたなんて信じられないのですが、そんな時代がありました。今では考えられないほど公共交通機関を必要としていたんですね。

岡田健

光都紙工有限会社 代表兼デザイナー 岡田健

西陣の南東?の牛乳屋の息子として生まれ育って五十数年、今は極小印刷会社の代表取締役兼デザイナーです。ウクレレとコーヒーが好きです。

2021.12.02
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早いものでもう12月。朝晩もすっかり寒くなってきて、鉢植えの植物たちの屋内待避の季節ともなってきました。
寳幢寺では、仏教由来の樹木からカレーやアジア料理の材料になる植物など、熱帯の植物を栽培しています。お釈迦様が悟ったとされる菩提樹から株分けされた木(日本国内でお釈迦様の菩提樹を増やす活動をなさっておられる団体があり、譲っていただいたもの)をはじめ、悟りの花でもある熱帯睡蓮、食材としてはカレーの香りがする葉っぱを持つカレーリーフなどなど。気がつけば寒さに弱い植物が多く、また、毎年株分けしたり種から栽培したりするもので、けっこう・・・、増えるんです。
小さな鉢たちは、少しでも暖かな場所にと日の当たる窓際に。背丈のあるものは階段の踊り場など出来るだけ高さをとれるところに。しかし、さすが熱帯の植物。菩提樹などはひと夏で1メートル以上は伸びて毎年背丈を更新していくので、そろそろ天井の高さが足りないな・・・なんて来年の心配をしてみたり。とはいえ、館内を歩く度にそこかしこに緑があるというのもなかなか良い雰囲気です。西陣に暮らすようになって四度目の冬、今年も植物たちと一緒に過ごす日々でおります。

松波さゆり

和裁士 松波さゆり

岡山県出身。布好きが高じて京都で学び暮らし始めて早18年目。プロの和裁士としてテレビドラマの衣装をはじめ様々な仕立てを手掛ける。現在は市民運営の寺院 ”寳幢寺”のスタッフとして日々を過ごしながら、社会や地域に貢献できることを模索しています。

2021.12.01
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先日、三歳の長女の七五三で着物を着て北野天満宮へ。
長女はお姫さまみたいになって嬉しそう。
老松さんで好きなお菓子を選んで、もみじ苑も見頃で、帰りには焼肉を食べる約束をして。

産まれてたった3年、とても長かったような、一瞬だったような…
産まれる前と後では、私の暮らしも人生も大きく変わりました。
寝転がって泣くだけの赤ちゃんだったのに、
すっかり立派に頼もしくなって、でも無邪気で玉のように愛らしく、この上なく尊い、
着物姿の長女を前にうまく言葉にできない感動を抱きました。

つないだ私の手を振りほどいて走りゆく長女の後ろ姿、
着物の袖がなんだか翼のようにみえて、
どうかこの世の中のしがらみや不条理なんてはね退けて、思うままに羽ばたいててほしい。
心躍る日々を送ってほしい。
そう願うばかりです。

いままでは七五三てなんでやるのかなぁ、と思っていましたが、
思いがけず、
とても大切な日になりました。

梅田啓介

クリエイター 梅田啓介

あるときは会社員、あるときはデザイナー、あるときはアーティスト、あるときはおべんとうアーティスト。 楽しいことを求めて。 今年、西陣に家を建てて、引っ越してきます。

2021.11.30
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去年の夏のこと。今や、それがなんであったか忘れてしまうくらいほんとうに些細な、何というわけではなく、ボタンを掛け違えたような心のおさまりの悪さを抱えていた。新しい街に住み始め半年ほどすぎて、生活に慣れてきたからこそ、内に溜まったストレスだったのだろう。
地蔵縁日のある24日、千本上立売にある石像寺、通称・釘抜地蔵に立ち寄った。
石像寺は、弘法大師・空海が創建し、唐から持ち帰った石で空海自らが彫った地蔵菩薩が本尊だ。釘抜地蔵の由来は、人々のさまざまな苦を抜きとってくれるという苦抜(くぬき)地蔵が釘抜(くぎぬき)地蔵になまったという説、室町時代に両手の痛みのためにこの地蔵に祈った大阪商人の夢枕にお地蔵さまが立って、手から釘を抜いたという伝承から釘抜地蔵になったという説もある。境内には多くの釘の奉納がありその信仰への人々の思いを物語っている。同時に地元の人の参拝も多いお寺で、近隣の人が日常的に訪れ、よく手入れされた気持ちの良い風が流れている。
住職の法話を聞きながら、夏の青空と、セミの声と風に揺れる木々の音を聞いていたら、わたしの中の些細なモヤモヤは、いつの間にか消えていた。

川原さえこ

もう一つの椅子 川原さえこ

京都府長岡京市在住。フリーランスのリサーチャー、保育士。「もう一つの椅子」という名義でまちのランドスケープ(風景)研究を行う。東京下町から京都へ来て約1年。観光客でもなく京都の地元民でもない境界の視点でふらりと歩いたまちの景色を描く。