西陣にまつわる
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磯村明見

特定非営利活動法人ANEWAL Gallery デザイナー/マネージャー磯村明見

京都市出身のグラフィックデザイナー。日本の老舗印刷会社と上海の広告代理店を経て本帰国後フリーに転身。NPO ANEWAL Galleryデザイナー兼マネージャー担当。京都建築専門学校広報担当。京都芸術デザイン専門学校非常勤講師。

2021.12.24
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気がつけば12月も残りわずかということで師走と言うだけあり、あっという間に12月が過ぎ去りそうです。

ANEWAL Galleryでは12月上旬に移転後初となる、日本画家・石田翔太氏の個展を開催しました。
岩絵具を主な画材として描画し、描画/破砕/膠抜き/水簸を繰り返したモザイクの作品の中に、絵画をすることに対する自己相似や顔料の来歴について考え、日本画のあり方の疑問点を違った形状でアプローチを試みた展覧会。ちょっと小難しいようで、実は私たちANEWAL Galleryが関わっている西陣の「伝統」や「町家」に共通する「どうすれば保存していけるのか?」という課題が「日本画のあり方」と大同小異だと感じ「向き合わなければいずれ消えていくもの」だという事にも改めて気付いた奥が深い展覧会でした。
今回の個展を見逃された方はバージョンアップした作品が、来年1月末から京都文化博物館にて開催される「京都府新鋭選抜展」で展示されます。ぜひご覧ください。

記事投稿日を確認した時、イブの日が投稿日だということに気づきました(笑)クリスマス当日はきっと…年末の忙しさでクルシミマス状態になっている気が…風物詩というものでしょうか(遠い目)
年末ギリギリまで走りきりマス。来年もよろしくお願いしマス!

2021.11.25
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ANEWAL Galleryのメンバーは、ANEWAL Galleryとは別に各々仕事をしており、私も別にグラフィックデザイナーとして活動しています。
そして私は、京都建築専門学校の学生が課外活動をしているところへ同行し、広報資料にできる素材写真を撮ったり記事を書いたり等、広報の仕事をしています。
今日は、ちょっとそのお話をしたいなと思います。
京都建築専門学校では毎年11月の上旬、堀川丸太町を下がった堀川遊歩道で、学生たちがお茶室を建築し、お茶を振る舞うという学祭行事をしています。
建築期間はおよそ約2週間ちょっと(その年々の設計図にもよりますが…)。
まず学校で仮組みを行い、どこに何を使うのか材を確認。次に稲刈りをして、苫葺屋根に使うための苫(とま)を作ります。ちょうどこの時期から寒くなり冷たくなった川に足をつけつつ、骨組みと屋根の垂木(たるき)を設置。刈ってきた苫を70m程編んで、屋根に乗せて、土壁を塗ります。最後に竹で装飾をして完成。
簡単に言うと「木造建築の基礎」が工程に凝縮されています。
そんなお茶室の建築や改修工事の実習で訓練された卒業生が、日本各地で活躍しています。
京都建築専門学校では、西陣含め京都の町家が減少する中、在学生や卒業生も一緒になって町家再生に意欲的に取り組んでいます。ちなみに、ANEWAL Galleryも路地奥にある町家再生に取り組んでいます!(笑)
学祭終了後は解体。来年に使えるように残すという三日間限定の建築物になっています。訪れたことがない方は来年、学生の汗と涙の結晶の建築物を是非ご覧ください。

2021.10.26
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京都市内にいると、自転車はとても重要ですね。
仕事で京都の中心地街まで行く時、鞍馬口付近にある事務所から交通機関を使うより、自転車に乗って通り過ぎる街並みを見ながら、目的地へ向かうのが好きです。
「あ、ここにこんな店が」「あ、ここの路地ってこんな風になってるんや」てな感じで、毎度新しい発見と気づきがあるのが楽しい。
たまに知り合いと自転車通しで出会い「あ!」と言いながらすれ違うこともしばしば(笑)
気をつけないといけないのが、京都市内を南から北へ上がる時、傾斜が結構あること。私の場合は、行きは下り坂で帰りは登り坂。事務所へ戻ってくるためには帰りの体力をちゃんと温存しておくことが必須です。

 

最近購入した電動自転車を、クラフテリア前の路地で撮ってみたのですが、やっぱりこの路地で撮影すると上手じゃない私の写真も映えて見えます。ここの路地は「赤れんが路地」という名前が付いていて、西陣にはちょっと珍しい?赤れんがの塀がある小洒落た路地です。私のお気に入りの路地の一つでもあります。
塀の横にある植木は、路地のチャームポイント。近隣のおばあさんが毎日お水をあげて大事に育てていらっしゃいます。

 

自転車は、まだ買って間もないので、これから乗りやすくカゴやベルを付ける等カスタムをして、走りながら楽しみたいなと思います。

2021.09.26
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写真は、少し前に堀川商店街内のリサイクルショップで購入した飛騨産業のスツール。丸い座面に、持ち運び便利な取り外せる三本の脚と取手、かわいい代物です。
実は私、根っからの家具好きです。
自分の勉強机を買っていいと親から言われ、当時保育園だった私は「民芸家具のライティングビューローが欲しい」と答え、家具屋さんへ探し歩いた思い出があり、きっとその頃には既に「家具の沼」にハマっていたのではないでしょうか。
大人になって国産の希少価値の高い家具や中古家具を買うようになり、深い傷が付いていたり座面が割れていた場合は、修理に出して使っています。
コロナ禍により在宅ワークで椅子や机の需要が高まってはいますが、コスト重視の安価な家具が増加傾向にみえます。安価な家具が悪いわけではないですが、民芸家具は民芸活動で培われた技術によって日本の生活に寄り添った使いやすい構造になっており非常に質の良い物があります。しかし良質な木材とほぼ手作りな分金額が張るため、なかなか手が出せない現状もあり徐々に生産が減り職人も減る衰退現象が起こっているのではないかと…。そんな中で伝統技術を駆使した和家具職人の育成は厳しいのだろうと、民芸家具好きな私は勝手に危惧したわけです。一から作る技術も必要なのは当然ですが、修理に出された家具を通して、家具職人が昔使われた技術や技巧に直で触れ、職人育成に繋がるよう少しでも貢献できればいいなという気持ちで修理に出すようになりました。大工職人も同様、町家の修繕・改修工事をする際に昔の技術を直に触れることで職人育成に繋がるではないかと、地域活動や町家で仕事しつつ感じることがあります。古き良き物や技術を残していくためには、まずは金額関係なく自分がいいと思うものを買って修理しつつ大事に使う、身近なことから取り組んで続けていこうと思います。
あ、そういえば最近、ミズメザクラの無垢材を使用した舞良戸(まいらど)がついた、細部まで作り込まれている九州民芸家具を中古で購入しました。ANEWAL Galleryへお越しの際は見てください(笑)

2021.05.09
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初めましての方も、いつもの方もこんにちは、ANEWAL Galleryの磯村です。

私達、ANEWAL Galleryは西陣の中に拠点を置き活動をしているということで、このコラムに参加させていただく事になりました。

今回は、磯村の「どうして西陣に来たのか」を少しお話ししたいと思います。

私は元々、堀川地域活性化を考える有志の会で活動していたところ、ひょんなことからANEWAL Galleryに関わる事になり、開催したイベントや京都市の西陣地域活性化、上京区のまちづくり支援事業に携わる事がきっかけで、西陣を知る事になりました。

私の生まれ育ったところは伏見(伏見区)と桂(右京区)で、路地や京町家、地蔵盆などは、区が違えど京都市内なので馴染みすぎていた事もあり、正直古き良きものは何処にでもあるという感覚でいました。しかしながら、ANEWAL Galleryに関わる前、4年ほど上海で生活する事になった際、私のこの考えはカルチャーショックによって破壊されました。

それは知り合った欧米人に、日本の幕末時代や小泉八雲を熱弁されたのがきっかけでした。他人に自国の歴史を褒められて嬉しい反面、自国を誇れる言葉を表現できるほどボキャブラリーと知識を持ち合わせていなかった上、古き良きものの良さをわかっていたふりをして、人に伝えられるほどわかっていなかった自分が情けなかった。そんな思いをしつつ帰国し、直に感じることは出来ればと沸沸と思い巡らしていたところ、いろんなご縁が繋がって現在に至ります。

そんな成り行きで、西陣の活性化に勤しんでおります。
以後よろしくお願いいたします。

 

写真はフランス人建築家を招聘したアーティスト•イン•レジデンスの成果展「町家の教え ー Learning from a Machiya」の様子、会場は旧ANEWAL Gallery。