私はスーパーマーケットが大好きで、旅先や普段いかない所で、見かけたら立ち寄ることにしている。
北野商店街を歩いた時に「メッサ北野」というスーパーマーケットをみつけ立ち寄った。
そのことをSNSに書くと、地図に詳しい方が元々そこが公設市場であったことを教えてくれた。
京都市に公設市場が最初にできたのは1918年。全国で米騒動がおき、国や市町村は、食料の安定的な供給のための対策を取る必要があった。その対策の一つとして京都市で最初に作られた3つの公設市場のうちの一つが、メッサ北野の前身、北野公設市場だ。西陣界隈で働く職工さん向けに、安価な商品流通を目的としたという。
京都で公設市場から発展したスーパーは他にも足を運んだが、大型スーパーよりも独自の目利きや、得意分野があって他のスーパーより安い商品があるという印象を受けることが多い。そんなわけでメッサ北野も好きなスーパーにランクイン。
今日も知らないスーパーマーケットがあれば吸い込まれていく私である。
もう一つの椅子 川原さえこ
京都府長岡京市在住。フリーランスのリサーチャー、保育士。「もう一つの椅子」という名義でまちのランドスケープ(風景)研究を行う。東京下町から京都へ来て約1年。観光客でもなく京都の地元民でもない境界の視点でふらりと歩いたまちの景色を描く。