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西陣にまつわる人々が、綴るコラムCOLUMN

2021.11.23
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新しい町内会ってなんだろう?そんな話を結構前から仲間内で話していた。

伝統文化や歴史が残る西陣地域。私も10年ほど前に引っ越してきてから結構濃い地域活動や運動会に参加したりと、どっぷり?この町内会の人になってきた感もある(以前からお住まいの方にはまだまだだろ!とお叱りを受けるかと思いますが。笑)

このエリアといえばやはり西陣織の印象が強いですが、最近は新しい風というか、色々な事業、プロジェクトがそれこそ老若男女問わず活発に立ち上がるようになりました。このosanoteもその一つですが、前回のコラムにも書かせて頂いた新たなクリエイティブプロジェクト「西陣ネイバーフッド」11月24日にその概要が発表される予定です。

https://24jin.jp/

現在はまだティザーサイトですが。今後色々な情報やプロジェクト、そしてコラボレーションが始まるよう様々な仕掛けを考えていきます。是非11月24日にサイトを覗いてみてくださいね。

次回はこの「西陣ネイバーフッド」で最も大事な人々「ネイバー」ってなんだろう的なお話をしようと思います。

ミツギタカユキ

デザインカタリスト ミツギタカユキ

20歳より渡米し、大学にて彫刻からインタラクティブアート、デザインなど幅広い分野を学びつつフリーのデザイナーとして活動。帰国後京都に移住。現在西陣にてデザインカタリストとしてウェブ制作からデザインに纏る企画・運営など幅広い分野で活動を行う。

2021.11.21
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11月、秋が深まり、随分寒さも感じるようになりました。でも日中はまだまだ暖かく、子どもたちは小学校から帰ってくると、元気いっぱい半袖で過ごしていたりもします。
まちの中でも、堀川通のイチョウ並木や庭先の紅葉など、五感で秋を実感できる今日この頃ですが、現在、こんな季節にぴったりのイベントを、地域の団体さんと一緒に実施しています。9月にも少しお伝えさせていただきましたが、ご家族でまちを散歩しながら、地図を片手に謎を解いて、いろんなお店を巡りながらキーワードを集めていていく、「なぞときまちさんぽ」というオープンイベントです。地域の店舗様、法人様にもご協力いただいてこの11月いっぱい実施しています。謎が解けるとオリジナルクリアファイルをプレゼントしているのですが、もうすでに謎を解いてくださったご家族がたくさんお越しくださっていて、私たちもとても嬉しく思っています。これからもまちの中で、ご家族や子どもたち同士で、安心して楽しく遊べる出来事をたくさん増やしていきたいと考えています。

村上弘

特定非営利活動法人 代表 村上弘

特定非営利活動法人SOWERS代表 放課後の時間に、多様な体験を届けるafter schoolミライブラリを運営。子どもたちの今とこれからを考え、放課後の選択肢とその可能性の拡張を目指し、日々活動しています。

2021.11.20
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風とCOFFEEが店を構える西陣京極。
レトロな雰囲気漂う路地もこう見えて商店街組合が存在する。

西陣京極に店を出した当初は偏見で西陣京極自体は少し廃れていて、中の人たちもやる気はそこまでなく保守的な感じだと思っていた。

西陣京極会に加入して一年ほどたつが私のイメージは偏見で、実際は思っていたものとは違った。それぞれのお店が協力して少しでも西陣京極を盛り上げようとしていた。
西陣京極会が一体となって行う施策を企画したり、インスタグラムやフェイスブックでの発信を少しでもしていこうという動きが始まった。

ここ最近も新しく店舗が2店舗増え、他にも加入予定の物件や改装を行っているテナントもある。

ほんとに小さな商店街で大きなことは行えないが、小さな灯籠が少しずつ商店街を照らし新しい風を吹かせている。

森 風渡

風とCOFFEEオーナー 森 風渡

2020年10月に"風とCOFFEE"を西陣京極にオープン。コーヒー屋には不向きとされる入り組んだ路地奥にて自家焙煎を行う傍ら、京都で1番ディープな路地(自称)である西陣京極に新たな風を吹かせるべく奮闘中。

2021.11.19
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寒くなってくると、肩がこわばって固くなったりして、「いま体がストレス感じてる!」と思うときがあります。それに気づいたときは、力を抜いてストレッチ。

うってかわって「私、最近 調子いいな~」と思うときには、近くに家事の負担を減らしてくれている人がいたり、お天気の日が続いていたりすることに気づいて、人や自然に感謝できます。

自分にとって心地よい環境とか、反対に調子が悪いときとか、そういったことを徐々に感じ取れるようになっているのは、「自分の心身の声を聴く」ということを、バザールカフェにいる人たちから日頃、教わっているからだなーと思います。

普段から助けられ上手な人
しんどくても言い出せない人
ギリギリの状態で人を頼って命を持ちこたえる人

人が違えば性格も違うわな、と思えますが、しかし自分ひとりだって、日によって体調や気分は違います。
昨日できていたのに、今日できない!ということもあれば、自分の心身の声が聞こえてこないことさえあります。

それでも聴こうとする姿勢が、自分を大切にするってことなのだろうなーと、最近思います。
つまり、季節の変わり目、皆さまご自身を大切に、健康に過ごされますように!

狭間明日実

バザールカフェ店員 狭間明日実

バザールカフェ事務局6年目。日々の営みをとおして、場から起こるもの、個人がのびのびと生きることなどを考えています。 傍らで、地域、福祉、食べることにまつわるいろんな仕事や遊びをしています。 同志社大学社会福祉学科卒業。社会福祉士。海が好き。

2021.11.18
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《 夜散歩のすすめ 》

晩夏の頃に暑さと人との接触を避けて、散歩の時間をシフトしたのが夜散歩の始まりでしたが、いつの間にか習慣となってしまいました。
秋深しとなった今、いつまで続くかは流石に寒さ次第ですが、長続きしている理由は、昼間には気づかない街の姿に触れられたことです。

京都の夜は街灯もまばらで、懐中電灯が頼りになります。
従って足もとを見て歩くことが多くなるのですが、そこで思わぬ発見がありました。

ある晩、府庁前の水道管工事の現場を通りかかった時のこと。
掘り起こしたアスファルトを簡易舗装し直した跡に、もとあった道路標示のペイントが、たぶん工事関係者(プロの道路標示作業者ではない)の手によってスプレーで書き直してあるのを見つけました。

正式な道路標示ではないようで、道路交通法上どこまで効力があるかは不明ですが、身近な「止まれ」だったり「自転車の通行区分」であったり。
ゲリラ的に出現するこの素人っぽい路上アートが結構愛嬌があって面白い。
なかには描き方を迷ったのか、練習した痕跡まで道路に残してあるものも。
以来、ペイント補修画像のコレクターとなってしまいました。

元のペイントが1/10ほどしか残ってなくても、それをもとに全体を書き足すのは、なんか考古学的復元作業を彷彿させます。
これも古都らしい文化のひとつなのかもしれませんね。

山ノ瀬亮胤

眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長 山ノ瀬亮胤

京都市上京区在住。眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長。芸術~工芸に拡がる独自分野の構築で国内外より評価され欧州ハプスブルグ家御用達。マスメディアでの出演・取材多数。豊かな江戸庶民文化と職人の心を紹介している。

2021.11.15
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11月22日は、学生時代の恩師・廣末利弥先生の命日です。

1980年代初頭、まだ老人福祉施策が十分行き届いていない時代、西陣地域を中心に、機織りの音が聞こえる場所で余生を過ごしたいという願いを集めて「北・上京老人ホームをつくる会」が結成されました。
その願いは社会福祉法人七野会へと結実し、廣末先生はその代表を長く務めておられました。

卒業後も勤める法人は違っても、飲みに連れて行ってもらっては、高齢者福祉や社会のあるべき姿について意見を交わしました。
酔った先生はいつも、「寄付を集めて回ったときに一人暮らしのおばあさんが箪笥の奥から出してきた、しわくちゃのお札の温かみを忘れたことはない」と、同じ話をされるのでした。
晩年は、十分な介護サービスが受けられない過疎地へのサービス提供に熱心でした。
「お前がやれ!」と叱られたこともありますが、不本意ながら今も着手できていません。

今、先生の「福祉社会の担い手に求められるもの」という論文が手元にあります。
介護保険制度がスタートした直後に書かれたものですが、ここに書かれている「介護保険制度が老人福祉のすべてではない」という言葉は、しっかりと後進に伝えていきたいと思います。

中島慶行

京都市小川特別養護老人ホーム 施設長 中島慶行

立命館大学大学院社会学研究科博士前期課程修了。 2009年より2年間、京都市小川特別養護老人ホーム副施設長兼京都市上京区地域介護予防推進センター長を務めたあと、伏見区の施設に異動。 2019年、京都市小川特別養護老人ホーム施設長兼京都市上京区地域介護予防推進センター長として復帰。 銭湯と牛乳とじゃこ天が好きです。

2021.11.14
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地図はデカければデカいほどよい、という安直な自説をここに開陳する。長年の持論というわけではなく、ほんの小一時間前に思いついた考えである。
ちょうどこのコラムを書いている今日、オサノートのリレーコラム執筆者で交流をする会があった。場所はオサノートの読者ならおなじみ、「KéFU stay & lounge」である(ピンとこない人は直ちに、直ちに調べてほしい)。そしてKéFUの壁には京都の地図が大きく描かれている。デカい。
これを見て思った。地図は大きさこそ正義だ。江戸時代の絵図には、たたみ一畳分ほどもあろうかという大絵図もある。部屋いっぱいに広げ、まわりを囲んで見たのであろう。地図は全体と部分の関係が重要だ。細部の街路形態と全体の都市構造の両方を見ようと思うと、やはり地図は大きくあってほしい。
大きい地図を置くなら大きい空間が必要だ。伊能忠敬の伊能大図なんて体育館いっぱいに広げないといけないそうじゃないか。そんな大きな空間は当然地図にも描かれる。もっと大きい地図だと、“地図が地図に描かれる”なんてこともあるかもしれない。じゃあ現実の街そのものと同じ大きさの地図だと…?
うーん、大きすぎるのも考えものだ。KéFUの地図くらいがちょうどいいのかもしれませんね。

重永瞬

京都大学文学部地理学専修 重永瞬

地図とまち歩きが好きな大学生。“西陣の端っこ”(お隣?)仁和学区で生まれ育つ。大学で地理学を学ぶかたわら、まち歩き団体「まいまい京都」でスタッフとガイドを務める。なんでもない街角の記憶を掘り起こしたい。古本とラーメンが好き。

2021.11.12
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西陣夜散歩。

もの作りの仕事はほぼ一日中座りっぱなしになります。
最近、運動と気分転換を兼ねて仕事が終わってから師匠と“ぶらり夜散歩”をしています。

エリアは上京区内なのですが、西陣エリアは見所というか、散歩しがいがあるエリアなので度々脚を運んでいます。

まず、夜散歩の良い所は昼間とは景色がガラリと変わるところです。いつも日中に通っているお馴染みの道でもあれ?こんな所あったかな?と新しい発見が毎回あります。

特に京都は他県に比べて街頭も少なく、ネオンや明るい看板も殆どありません。表に面したお店なども店内がオープンに見えるというよりかは、小さなと看板と暖簾のみで判別する他ないようなお店が多いような気がします。
なので、日が落ちて暗くなり店内からの灯りで初めて発見出来るお店も沢山あります。

さらに見過ごしてしまう様な細い路地も、路地奥の灯りで見つけられたり探検気分を存分に味わえるエリアが沢山あるのです。いつも懐中電灯装備して歩きます。

1番の発見は、懐中電灯片手に散歩している人の多さ!
小さい子からお年寄りまで皆さん探検しているようです。。

皆様も夜散歩ぜひ!

山本萌加

Société Nouvelles Lunetts 視覚研究所 主任研究員 山本萌加

武蔵野美術大学(工芸デザイン学科木工専攻)卒業後、眼鏡制作者七代目山ノ瀬氏に弟子入り。眼鏡制作の修行と、師と共に眼鏡ブランド〝Société Nouvelles Lunetts 視覚研究所〝の主任研究員てしてお店を運営しています。

2021.11.11
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きょうはいい事いっぱいありそうな11月11日。ポッキーとプリッツの日として最近は知られていますが、実は「西陣の日」らしいですよ。ご存知でしたか?

応仁の乱が治まったのが文明9年11月11日。以降疎開していた織の職人達が京都に戻り西陣織の発展に繋がったそうです。また「西陣の日」と制定したのは西陣織の組合で昭和42年の事。当時は大変景気も良く、きっと西陣織に携わる人達は我々が西陣、そして京都を支えているという強い自負と地域への愛着があった事でしょうね。

翻って今の西陣はどうでしょう?
この同じ地域で共有できる想いを捉えにくくなっているのかなと私自身は感じています。
もしここに暮らす人々を横断して結び付けるような価値観がはっきり見えれば、それがこの町の次の魅力に繋がるのかな、そしてその為のキーワードはやはり「ものづくり」なのかなと、西陣の日をきっかけにして考えを巡らせています。
皆で西陣を盛り上げていきましょう!

宇野貴佳

好文舎店主 宇野貴佳

油小路の路地奥でギャラリー喫茶を運営しています。 目立たない店が故か、ちょっと個性的なお客様が多いように感じています。 ここでの出会いを中心に、見聞きしたあれこれをお話しできれば幸いです。

2021.11.10
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先日、京町家なんでも応援団さんが主催しているふれたす企画に参加しました。今回は紫野にある岩井木材さんの町家清掃のお手伝いをして、僕は主に町家に保管されている材木を近くの倉庫に運ぶ作業で汗を流しました。翌日からは筋肉痛に襲われ、特に肩周りが悲鳴をあげていました。
京町家なんでも応援団さんの実施している町家清掃に参加するのは今回で2回目だったのですが、1回目と同様、主催者の皆様、そして京町家を受け継いで来られた方々のお話からひしひしと伝わってくる志に感動しました。どの街でも共通していることかもしれませんが、その街を愛する人がいて、その愛を継承していく人がいるというのは本当に素敵だと思います。僕は大学生になってから京都にきましたが、継承していく役目を担うのは勝手ながら僕なんじゃないかと思うくらい、今住んでいる街への愛が日々深まっています。今回の企画参加を通して、愛の深まりを再認識させられました。
そして何よりも、僕は京町家が好きなのかもしれません。京町家といっても、さまざまな種類の造りになっていることを今回知り、街歩きの楽しみ方が一つ増えました。歩き過ぎて筋肉痛にならないように気を付けます。

益田雪景

ライター 益田雪景 オサノート

広島県出身。同志社大学在学中。大学ではボランティア支援室学生スタッフARCO及び新島塾2期生としても活動中。小説家は太宰治と遠野遥、映画は「劇場」と「ミッドナイト・イン・パリ」、音楽はgo!go!vanillasとB T Sが好きです。