西陣にまつわる
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西陣にまつわる人々が、綴るコラムCOLUMN

2021.12.25
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世間でいうクリスマスイブの日の夜に慌ててカメラを持って西大路通りに出た。明日掲載予定のこの記事に載せる写真を撮るためだ。小雨がぱらついている。夜更け過ぎには雪に変わるのだろうか?なんて事はどうでも良いのだが。

京都に移った時の話。

近くの銀行で口座を作りに行った。メガバンクの口座はあったが何かと近い地元銀行の方が便利であると思い近所の京都銀行へ。

促されて手続きを進めるうちに認識したその支店名が「金閣寺支店」…
外から来た人間にもとってはもう冗談としか思えない「ザ・京都」な支店名。こみ上げてくる笑いを抑えながら手続きをすませる。

「振込先:京都銀行 金閣寺支店…」
たまに京都外のお客さんから請求書見てそれを指摘されるのもちょっと嬉しい。

と言うわけで年の瀬の京都・金閣寺前交差点からでした。
みなさま良いお年を!

小川 櫻時

映像監督 小川 櫻時

長年様々な映像をを作る仕事をしています。東京、沖縄を経て2015年から京都市在住。近年は、クラフト作家や様々な手仕事をする人々にフォーカスした映像を制作・発表しています。映像空間演出ユニット「SAKKAKU」としても活動しています。

2021.12.24
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気がつけば12月も残りわずかということで師走と言うだけあり、あっという間に12月が過ぎ去りそうです。

ANEWAL Galleryでは12月上旬に移転後初となる、日本画家・石田翔太氏の個展を開催しました。
岩絵具を主な画材として描画し、描画/破砕/膠抜き/水簸を繰り返したモザイクの作品の中に、絵画をすることに対する自己相似や顔料の来歴について考え、日本画のあり方の疑問点を違った形状でアプローチを試みた展覧会。ちょっと小難しいようで、実は私たちANEWAL Galleryが関わっている西陣の「伝統」や「町家」に共通する「どうすれば保存していけるのか?」という課題が「日本画のあり方」と大同小異だと感じ「向き合わなければいずれ消えていくもの」だという事にも改めて気付いた奥が深い展覧会でした。
今回の個展を見逃された方はバージョンアップした作品が、来年1月末から京都文化博物館にて開催される「京都府新鋭選抜展」で展示されます。ぜひご覧ください。

記事投稿日を確認した時、イブの日が投稿日だということに気づきました(笑)クリスマス当日はきっと…年末の忙しさでクルシミマス状態になっている気が…風物詩というものでしょうか(遠い目)
年末ギリギリまで走りきりマス。来年もよろしくお願いしマス!

磯村明見

特定非営利活動法人ANEWAL Gallery デザイナー/マネージャー 磯村明見

京都市出身のグラフィックデザイナー。日本の老舗印刷会社と上海の広告代理店を経て本帰国後フリーに転身。NPO ANEWAL Galleryデザイナー兼マネージャー担当。京都建築専門学校広報担当。京都芸術デザイン専門学校非常勤講師。

2021.12.23
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2021年も残すところあとわずか…

一年前を振り返ってみると、お店をオープンしたばかりだったこともあり、とにかく日々お店を開けることに必死で、それ以外のことに目を向ける余裕が正直ありませんでした。

そんな中、年明けに参加した西陣をテーマにした交流会「つぎにし」で、このまちの魅力的な人や場所に出会うきっかけを頂きました。
と、同時に自分たちがこの西陣で何が出来るのか?を考えるきっかけにもなりました。

その後「つぎにし」で出会った方がお店に来てくださったり、このコラムを担当することになったりと新しい出会いを沢山いただくことが出来ました。

2022年はそんな出会いを育んでいく一年に出来れば良いなぁと思っています。

皆様良いお年を!
(写真は堀川商店街にある鳥岩さん。週4日営業の立ち飲みは串や唐揚げといった鶏料理が充実して最高!オフラインでの繋がりも少しずつ取り戻されればとの願いも込めて…)

三輪浩朔

Laughterロースター 三輪浩朔

2020年10月「Laughter」を開業。21歳までコーヒーを飲んだことがなかったが、タイ北部の農園に直接足を運んだことでその魅力にほれ込む。コーヒーを通じて生産者の思いやストーリーも届け、一杯から笑顔溢れる空間を紡ぐことを目指している。

2021.12.22
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12月に入ると「今年も早かったなぁ・・・」と毎年言っている気もしますが、いつも通りあっという間の2021年でした。皆さんの2021年はどんな年でしたか?

さて、先月にちょこっとお話させて頂いていた「西陣ネイバーフッド」について今回はもう少しお話していこうと思います。

https://24jin.jp/

現在「西陣ネイバーフッド」は「ネイバー」を募集しているのですが、こちらは西陣で活動している人や事業者、また西陣に関わり合いがある方の連携を深めつつ、協働できるようなクリエイティブプラットフォームをみんなで可視化してコミュニティを創っていきませんか?というお誘いになります。

この数年、様々な要因でコミュニケーションが取りづらかった事もありましたが、皆で楽しく、そして応援し合いながらクリエイティブな場を創って行ければと思っています。

ということで本年もお世話になりました。来年度も何卒よろしくお願いいたします。

ミツギタカユキ

デザインカタリスト ミツギタカユキ

20歳より渡米し、大学にて彫刻からインタラクティブアート、デザインなど幅広い分野を学びつつフリーのデザイナーとして活動。帰国後京都に移住。現在西陣にてデザインカタリストとしてウェブ制作からデザインに纏る企画・運営など幅広い分野で活動を行う。

2021.12.20
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今年ももうあと少し、めっきり寒くなった今日この頃ですが、子どもたちはクリスマス気分でウキウキ!元気いっぱいです。お家でクリスマスツリーを飾った!サンタさんにお手紙を書いた!と嬉しそうにいろいろとおしえてくれます。ミライブラリでも、クリスマスツリーの工作をしたり、クリスマスにちなんだ絵を壁面に描いたり、25日にはクリスマスパーティーも予定しています。今年最後の季節イベントを、子どもたちと一緒に楽しみたいと思っています。
さて、クリスマスと言えば、毎年この時期、西陣のまちのいたるところで、きれいなイルミネーションをおみかけします。お家であったり、公園であったり、歩いていると思わず足が止まります。通りすがりの子どもたちが、ご家族の方とイルミネーションを見上げて眺めている姿をみかけると、あらためて素敵なまちだなぁとしみじみ思ったりしています。
イルミネーションに限らず、いろんな出来事、場面で、このまちが、子どもたちにとって
「おもしろいまち」となるよう、私たちも微力ながら取り組んでまいりたいと思います。

村上弘

特定非営利活動法人 代表 村上弘

特定非営利活動法人SOWERS代表 放課後の時間に、多様な体験を届けるafter schoolミライブラリを運営。子どもたちの今とこれからを考え、放課後の選択肢とその可能性の拡張を目指し、日々活動しています。

2021.12.19
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京都以外の人に店がどこにあるか聞かれる機会が何度かあった。

西陣らへんです。と答えても知らない人が結構多い。
もしくは西陣織が有名なところだよねと言われるくらいである。

とりあえず西陣が有名になればいいとは思わないが、
住んでみてわかる、この街にはいいところが結構ある。
自慢したくなるようなところがある。
西陣織以外にも「西陣って〇〇なところだよね」って多くの人に認知されるポテンシャルがあると思ってる!

西陣って素敵なお店が集結しているところだよねっていうイメージが浸透したらいいなとコーヒーを淹れながら思ったり思わなかったりラジ、、、

森 風渡

風とCOFFEEオーナー 森 風渡

2020年10月に"風とCOFFEE"を西陣京極にオープン。コーヒー屋には不向きとされる入り組んだ路地奥にて自家焙煎を行う傍ら、京都で1番ディープな路地(自称)である西陣京極に新たな風を吹かせるべく奮闘中。

2021.12.18
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もともと西陣に住んでいた方に、先日インタビューをしました。

こっちに引っ越してきたときのあなたの状況ってどんなだっけ?初めてバザールカフェに来たのはいつだっけな。どんな場面だったか覚えている?そのときどう思ったん?…

質問するって、めちゃめちゃムズカシイんですね!まるでモヤがかかった海を、インタビュー相手と乗った船で、制限時間までに目的地に辿り着けるのか?!みたいな感覚で、はじめのほうは焦りを感じておりました。

しかし、インタビューの途中、相手の記憶に強く刻まれていること、相手が大切にしてることが見えてくるのを、何度か感じました。

それは、こちらが聞き出したかったこととは違っていたり、思いもよらないことだったり。それを聞いているうちに、なんだか心がほぐれていくような気持ちになりました。

きっと普段のコミュニケーションでも。
相手の反応や答えに何かを期待せず、相手の頭の中に興味を向けると、なぜか自分が癒される。フシギですが、それをちょっとだけ体験した冬の日でした。

それでは皆さま、よいお年を!
(「よいお年を!」の語呂がすごく好きで、この時期は何度も言いたくなります。)

狭間明日実

バザールカフェ店員 狭間明日実

バザールカフェ事務局6年目。日々の営みをとおして、場から起こるもの、個人がのびのびと生きることなどを考えています。 傍らで、地域、福祉、食べることにまつわるいろんな仕事や遊びをしています。 同志社大学社会福祉学科卒業。社会福祉士。海が好き。

2021.12.17
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《堀川工房》

銀杏並木が美しい景観をつくる堀川通りは、西陣の東端を縦貫しています。

茶道三千家の紋のひとつとなった銀杏葉は、かつて今日庵の路地に、千宗旦が植樹したことに始まると云われています。
銀杏の街路樹もそれに因むのか、いまでは堀川通りのイメージとなっています。

※銀杏木が水分を多く含む特性から、東京神宮外苑を参考に、防火林として植樹されたとも言われています。

さて私の工房もまた、堀川通り沿いにあって、銀杏が色づく季節が近づくと、何やらソワソワ落ち着きません。
大掃除にはまだ早いのに11月下旬には、おもむろに窓ガラスの清掃を始めるのが、年中行事となっています。

やがて外の黄葉が完成し、窓を全開すると、工房内はその照り返しで部屋の隅々まで黄金色に染まります。
なにやら空気まで清浄されるようで、なんとも神々しく特別な心もちとなります。

そうした銀杏の黄葉の盛りは意外と短く、あっという間に季節の中を駆け抜けていきます。

銀杏の葉が落ちると、京都は本格的な冬を迎えます。
今日、寒空に背中を丸めて帰路に就く途中、気づくとチラチラと雪が舞っていたように思います。

山ノ瀬亮胤

眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長 山ノ瀬亮胤

京都市上京区在住。眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長。芸術~工芸に拡がる独自分野の構築で国内外より評価され欧州ハプスブルグ家御用達。マスメディアでの出演・取材多数。豊かな江戸庶民文化と職人の心を紹介している。

2021.12.15
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師走の雰囲気が好きだ。年の瀬に向けて何かと慌ただしく、クリスマスに向けて少し浮かれた空気。外は寒く、中は暖かく。今年やり残したことは無いかなとか考えたり。

千本通りは今年は銀杏の葉が落ちる前に剪定されなかったのか、地面に黄色い絨毯が出来ている。綺麗だなと思うと同時に、軒を連ねたお店やお家の方たちの毎日の掃除の大変さを想像してしまう。もうすぐ京都の冬が来る。

先日、母と姉と、船岡温泉に行ってきた。行こう、と言い出したのが22時半で、営業終了が23時半だったので、徒歩10分の道を足早に歩いた。外は寒くて、冷えた体で暖かいお湯に浸かると余計気持ちよくって、思わず声が出る。冬の銭湯は最高のリラクゼーション!

母と姉と露天風呂に浸かりながら、お正月みたいだ、と思った。そういや前回姉と船岡温泉に来たのは今年のお正月だった。わたしは年末年始が年間の行事の中でも取り分けて好きで(なんでかってご馳走がたくさん食べられるからなのだが)、そこに向かって助走をつけていくから、12月が好きなのだ。

さて、この日はゆっくりサウナに入る時間もあまり無かったので、またのお楽しみとすることに。冬本番の楽しみもまだまだこれから。

龍田 春奈

咲里畑 届けびと 龍田 春奈

1993年京都生まれ。西陣育ち。京都市西京区大原野「咲里畑」にて、季節の多品目の野菜、ハーブ、エディブルフラワーを、農薬や化学肥料を使わず育て、販売している。農ある暮らしの中に感じる豊かさを、人に届けることに喜びを見出しています。

2021.12.14
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人と話すと、思いもかけず勇気づけられることがあります。

先日、元西陣小学校で催された上京区のまちづくりの会議で、バザールカフェの狭間さんに会いました。
コロナ禍以降は会う機会がなかったので随分久々でしたが、お互いオサノートでコラムを書いていることから、「いつも読んでますよ」みたいな会話になりました。

個人的に、狭間さんの書くコラムには勝手にシンパシーを感じていて、毎回感心したり共感したりしていたので、そのことを伝えたところ、狭間さんも僕のコラムの内容を覚えてくれていて、率直な感想を述べてくれました。

毎月このコラムを書いているものの、あまり感想などを聞く機会もないので、いったい誰に読んでもらえているのか、こんな内容でいいのか、などと思い悩むこともあったのですが、そんなふうに思っていたのが自分だけじゃないとわかって、心強さを感じました。

悩んでいるのが自分だけじゃないとわかったところで、それで問題が解決するわけではないけれど、同じ気持ちでいる人の存在が、こんなにも心を穏やかにするのだ、ということをあらためて感じたできごとでした。

※写真はバザールカフェでスクエアステップに挑戦しているところです。

中島慶行

京都市小川特別養護老人ホーム 施設長 中島慶行

立命館大学大学院社会学研究科博士前期課程修了。 2009年より2年間、京都市小川特別養護老人ホーム副施設長兼京都市上京区地域介護予防推進センター長を務めたあと、伏見区の施設に異動。 2019年、京都市小川特別養護老人ホーム施設長兼京都市上京区地域介護予防推進センター長として復帰。 銭湯と牛乳とじゃこ天が好きです。