西陣にまつわる
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西陣にまつわる人々が、綴るコラムCOLUMN

2021.10.28
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最近ちらほら耳にしたり、記事で目にするようになってきた言葉、ネイバーフッド。

海外はNeighborhoodという言葉はそんなに目新しい表現ではなく、「ご近所さん」という自分の住む街、またその周辺のコミュニティを表現する上では良く使われる言葉でもあります。

私の記憶が間違っていなければこの言葉が日本で注目され出したのはアメリカのオレゴン州、ポートランドの街づくりが日本で紹介され始めた2012年あたりだったと思います。その中で私達が生活する地域をどうより良くしていくか、持続可能な共生地域社会を構築していくかなど、様々な事例の紹介と共にコミュニティデザインの新たな模索が始まった気がします。

そんな「ネイバーフッド」を意識し始めて早10年。新たな動きとして「西陣ネイバーフッド」という人や事業者をはじめとする、西陣がもつ多彩な魅力・資源・地域力などを紹介し、西陣で活動したい様々な人達をつなぐクリエイティブなプラットフォームを構築・運営するプロジェクトに微力ながら参加させて頂いております。

11月末にはサイトもしっかりリリースされる予定。

どんな動きがご紹介できるのか。今から楽しみです。

ミツギタカユキ

デザインカタリスト ミツギタカユキ

20歳より渡米し、大学にて彫刻からインタラクティブアート、デザインなど幅広い分野を学びつつフリーのデザイナーとして活動。帰国後京都に移住。現在西陣にてデザインカタリストとしてウェブ制作からデザインに纏る企画・運営など幅広い分野で活動を行う。

2021.10.27
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「ゴールデンカムイ」という漫画にハマっている。明治時代の北海道を舞台にアイヌの少女・アシリパと日露戦争の帰還兵・杉元が出会い、共にアイヌ秘蔵の金槐を探す物語。何日も未開の大自然を野営で進んでいく中にアイヌの生きる知恵と技術が描かれている。狩猟採集を熟知したアシリパによって杉元は様々なアイヌのジビエを体験していくのだが、アシリパは「味噌」を知らなかった。アシリパは杉元が携帯して食べている味噌を見て「オソマ」(アイヌ語で「固形排泄物」)だと言って中々食べようとしないのだが、ついに観念して食べた時に「ヒンナ!」(アイヌ語で「美味しい」)と感動するのであった。

1年ほど前に「大徳寺納豆」を食べる機会があり、これにもハマっている。大徳寺の東側の通りに「大徳寺納豆」のノボリをよく見かけていて、関西なのに納豆が名物?と不思議に思っていた。実物を目にするといわゆる納豆ではなかった。黒い粒…大豆を麹菌で発酵させたもので、塩辛さと酸味、深いコクと風味が合わさってとても美味。チビリチビリと齧ってお酒のアテに最高なので常備するようになった。細かく刻んで料理の調味料にも使える。
見た目は完全にウサギのオソマ…しかしヒンナヒンナ!なのである。

小川 櫻時

映像監督 小川 櫻時

長年様々な映像をを作る仕事をしています。東京、沖縄を経て2015年から京都市在住。近年は、クラフト作家や様々な手仕事をする人々にフォーカスした映像を制作・発表しています。映像空間演出ユニット「SAKKAKU」としても活動しています。

2021.10.26
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京都市内にいると、自転車はとても重要ですね。
仕事で京都の中心地街まで行く時、鞍馬口付近にある事務所から交通機関を使うより、自転車に乗って通り過ぎる街並みを見ながら、目的地へ向かうのが好きです。
「あ、ここにこんな店が」「あ、ここの路地ってこんな風になってるんや」てな感じで、毎度新しい発見と気づきがあるのが楽しい。
たまに知り合いと自転車通しで出会い「あ!」と言いながらすれ違うこともしばしば(笑)
気をつけないといけないのが、京都市内を南から北へ上がる時、傾斜が結構あること。私の場合は、行きは下り坂で帰りは登り坂。事務所へ戻ってくるためには帰りの体力をちゃんと温存しておくことが必須です。

 

最近購入した電動自転車を、クラフテリア前の路地で撮ってみたのですが、やっぱりこの路地で撮影すると上手じゃない私の写真も映えて見えます。ここの路地は「赤れんが路地」という名前が付いていて、西陣にはちょっと珍しい?赤れんがの塀がある小洒落た路地です。私のお気に入りの路地の一つでもあります。
塀の横にある植木は、路地のチャームポイント。近隣のおばあさんが毎日お水をあげて大事に育てていらっしゃいます。

 

自転車は、まだ買って間もないので、これから乗りやすくカゴやベルを付ける等カスタムをして、走りながら楽しみたいなと思います。

磯村明見

特定非営利活動法人ANEWAL Gallery デザイナー/マネージャー 磯村明見

京都市出身のグラフィックデザイナー。日本の老舗印刷会社と上海の広告代理店を経て本帰国後フリーに転身。NPO ANEWAL Galleryデザイナー兼マネージャー担当。京都建築専門学校広報担当。京都芸術デザイン専門学校非常勤講師。

2021.10.25
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先日10/15で自家焙煎コーヒー店「Laughter」をオープンしてから一年を迎えました。
西陣の地に店舗を構えてから早一年。本当にあっという間でした。

そんな記念すべき日の昼食に選んだのは大宮通沿いのお蕎麦屋「ゑびや」さん。

さかのぼること一年前。右も左もわからない西陣の地でバタバタと開店準備に追われていた私たちに、このまちのあれこれを教えて下さったのが近所の帯屋の社長さんでした。

その方が、「西陣に来たならこれを食べるべし!」と教えてくださったのがゑびやのそば定食でした。

950円というお手頃価格にして、そば一人前にご飯・お刺身・エビフライなどがつくボリューム満点の一品。初めて食べたときのあの感動は忘れられません。
そんな思い出の味に舌鼓を打ちながら、この一年間を振り返る昼下がりの一時でした。

ちなみにゑびやさんの創業は昭和40年(1965年)だそう。50年以上にわたって地域の方々に愛されています。
私たちもゑびやさんのように末永く愛される存在になれるよう頑張ります…!

三輪浩朔

Laughterロースター 三輪浩朔

2020年10月「Laughter」を開業。21歳までコーヒーを飲んだことがなかったが、タイ北部の農園に直接足を運んだことでその魅力にほれ込む。コーヒーを通じて生産者の思いやストーリーも届け、一杯から笑顔溢れる空間を紡ぐことを目指している。

2021.10.23
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世間知らずというか、ここ最近で一番、恥をかいた。というのは、最近、撮影の仕事で大津にいくことがあって、比叡山の延暦寺の話が出てきたので、「京都の延暦寺もここから近いですね〜。」みたいなことを言って、延暦寺は滋賀って訂正されました。というのも、子供のときから、北山通りや今出川通りを通る度に、比叡山が見えて、京都の山だ〜、思っていたけど、半分は滋賀で、延暦寺の住所は滋賀だったとはつゆしらず。。。自分には、そういう思い込みが多々あることを、色々な人から指摘されながら育ってきたが、最近になってようやく客観的に、そういう人って知りました。

亀村佳宏

映像ディレクター 亀村佳宏

1978年に京都市(北区平野)で生まれ育ち、2002年、上京ののち、PV、スポット CM 制作を経て、撮影技術やコンポジット編集技術を習得。2009年に京都に拠点を戻してから、個人事務所で映像や写真の仕事をしております。趣味:卓球

2021.10.22
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急に秋を感じる今日このごろ。先週まではまだ冷房をつける日もあったのに、
今は暖房がほしいような気候となり、放課後にミライブラリにきてくれる子どもたちも、
ほとんど長袖に衣替えになりました。
子どもたちのお話の内容も、がんばった運動会の話やひさびさの遠足の話、秋らしい楽しいイベントにあふれています。そして最近の一番の話題はなんといってもハロウィンです。
最近では子どもたちにもずいぶん定着したイベントになっています。(わたしの小学生時代にはハロウィンのイベントはまったくなかったです。)地域や学校でもハロウィンのイベントがあったり、お友だち同士でハロウィンパーティーを計画していたり、ミライブラリでもみんなで仮装して楽しみたいと考えています。いろんなハロウィンのかたちがありますが、みんなそれぞれとても楽しみにしているようです。昔からある催しも、こうした比較的新しい催しも、子どもたちが季節のうつり変わりを感じ、楽しみに思えるきっかけとなればいいなと思っています。

村上弘

特定非営利活動法人 代表 村上弘

特定非営利活動法人SOWERS代表 放課後の時間に、多様な体験を届けるafter schoolミライブラリを運営。子どもたちの今とこれからを考え、放課後の選択肢とその可能性の拡張を目指し、日々活動しています。

2021.10.21
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西陣京極に漂う香りはコーヒーがほとんどを占めていた2021年。

時短営業要請を受け、西陣京極のほとんどの店が営業自体を行えない状況が続いていた。
(西陣京極内は居酒屋やバーがほとんどの為)

ようやく10月に入り、ただようコーヒーの香りに混じり、出汁の香りや油の匂いが嬉しそうに鼻をすり抜けるようになってきた。

看板とヨットのネオンだけが細々と明かりをを灯していたが、ポツポツと提灯が復活し西陣京極を少しだけ明るくしているのが、目に映る。

子供を叱る怒号が聞こえないほど、
店から楽しそうな声が聞こえてくるようになった。

決して煌びやかな路地ではないが、
小さなお店の灯火が創る素敵な路地だなと改めて。

森 風渡

風とCOFFEEオーナー 森 風渡

2020年10月に"風とCOFFEE"を西陣京極にオープン。コーヒー屋には不向きとされる入り組んだ路地奥にて自家焙煎を行う傍ら、京都で1番ディープな路地(自称)である西陣京極に新たな風を吹かせるべく奮闘中。

2021.10.20
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「不便益」という言葉をご存知でしょうか?
不便から得られる益、のことだそうです。

たとえば、バザールカフェでは食洗機を使わず、みんなの手でお皿を洗っています。
そうすると、お皿を洗う人と拭く人の間にコミュニケーションが生まれ、食器には愛着がわき、達成感も得られます。手が荒れる人がいれば知恵を出し合って、手袋をはめてみたり、洗剤をかえてみたり、工夫も生まれます。食洗機と違って、電気も使わないで済みます。
食器の手洗いは非効率で不便に思えますが、いいことがたくさんあるのです。

そもそも「便利」が一般的にどういうふうに使われているかというと、「何かのタスクを達成する時に労力が少ないこと」。そして、このときの「労力」は「手間がかかることか、頭を使わねばならぬこと」のようです。

つまり、この「労力」を(ときにはわざわざ)かけるのが「不便」。
そりゃー「不便」のほうがワクワクするわけだ!と思います。

身のまわりの不便益、みなさんも見つけて味わってみてはいかがでしょうか。

狭間明日実

バザールカフェ店員 狭間明日実

バザールカフェ事務局6年目。日々の営みをとおして、場から起こるもの、個人がのびのびと生きることなどを考えています。 傍らで、地域、福祉、食べることにまつわるいろんな仕事や遊びをしています。 同志社大学社会福祉学科卒業。社会福祉士。海が好き。

2021.10.19
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《 金継ぎ 》

ガッチャン!!…お気に入りの湯飲みをやっちゃった。つい、手を滑らせて。手を使う仕事なのに案外手先の行方には無頓着な自分。

サスティナブルやSDGsはよくわからなくても、私たちは受け継がれた文化を遺すことの大切さを知っています。それは手の温もりが感じとれる物に出会った時に、強く湧き出てくるようです。

伝統工芸には「金継ぎ」という修繕技術があり、欠けた陶磁器などを漆で接着して継ぎ目に金を差し、その割れた痕跡でさえ美に昇華してしまうと云うもの。さっそく若き金継師に頼んでみました。修繕が完成した湯飲みは、あえて“筒茶碗”と呼びたいくらいに雰囲気が上昇。まるで葉脈を追うような繊細な仕事が素晴らしい。

西陣北の北野天満宮は梅が有名で、白梅町という地名も残るくらいに、古から京都人は梅を愛しみます。どうです?この茶碗のうっすらとした釉薬の間を縫う金継ぎの線が、まるで梅花を散らした小枝のように見えませんか。

ところで私の作る眼鏡も、十数年後にはメンテナンスで工房に一時里帰りします。それまで持ち主に育てられた味わいはとても美しいものです。馴染んだ痕跡を残し必要な修繕を施して、また本来の持ち主の元に戻って行くわけです。この次に会う時には時にはどんなになっているのだろう…愉しみです。

山ノ瀬亮胤

眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長 山ノ瀬亮胤

京都市上京区在住。眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長。芸術~工芸に拡がる独自分野の構築で国内外より評価され欧州ハプスブルグ家御用達。マスメディアでの出演・取材多数。豊かな江戸庶民文化と職人の心を紹介している。

2021.10.18
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普段家の中でそこに合ったはずのものがなくなっていることがある。あれっていうかんじで。
そこに確実に合った痕跡は残したままなくなるとそこに合ったものを思い描くイメージだけはそのまま頭に残る。さも今なくなりましたよってかんじで。
少し前にバトミントンをした。いままでちゃんとやったこともないし、基本も知らないけど、ちょっと高めの「いいラケット」と思えるくらいの値段のものを買って本格的にやってみた。
基礎をしらないので思うがままパチパチうっているとやっぱり素人。空振りするね。
確実に飛んできた羽根をそこにあるとわかっていて打ち返す。
そこにあるとわかっていてもない時もある。
自分の反射神経が追いついていないのかきちんと見てないのでイメージで捉えてるのかわからないけど。
でもここに羽が来るだろうとおもってラケットをふると割と当たるもんやね。
案外イメージはまちがってないのかも。

小野友資

Y小 小野友資

2007年より1-10に参加、モーションデザイナーとしてウェブサイトからデジタルサイネージまで様々なフィールドに渡る制作に関わる。在籍中の2013年個人活動としてYUYBOOKSオープン。本をコミュニケーションツールとし、企画やデジタル作品を展開。2016年よりデジタルの活動をフリーランスへ。デジタルつかってアナログなもの集めています。