第4回

新しい挑戦

 

ー 大谷大学と一緒にビールをつくってらっしゃいますよね。

 

中大路 「まんまビーア」ですね。大谷大学のゼミ学習の一環で作りました。地域で昔から飲まれてる【まんま茶】で何か出来ないかと考えていたらしく、そこで僕らにお茶でビールを作りませんかと。

 

ー お茶とビールって、最初んん?ってなりませんでしたか?

 

中大路 そうですね、やったことがなかったので。

 

ー お茶のビールを作る上でまずは何からはじめたんですか?

 

林田 急須を持ってきて、普通にいれた場合と水出しでいれた場合と量を変えて何パターンも二人で考えました。

 

ー 基本的なお茶を淹れる行程から始まったんですね。

 

林田 熱を加えると若干渋みが出て、でも香りはあまりつかなくて。水出しの香りが一番良かったので発酵のときに茶葉を漬け込んでみました。

 

ー 完成まで時間かかりましたか?

 

林田 いえ、事前にデータをとってたりしたので、一発目から上手くいきましたね。

 

ー すごい。大体こんな味になるっていうのがわかるんですね。

 

林田 うまくいって、皆さんに受け入れていただけてよかったです。

 

中大路 いい発見もありました。お茶の旨味や香りがビールにいい感じにマッチして、普通のピルスナーよりモルティになったんですよね。ただお茶を入れました、じゃなくてちゃんとお茶のビールとして仕上がったのがよかったです。

 

ー 「まんまビーア」飲んでみたいです……!

 

 

ー お茶が出来るなら他の材料でもやろうと思えば出来るかも…?

 

中大路 そうですね。難しいんですけどね、やっぱり。使ったことがないものはどうなるかもわからないですし。

 

ー さすがにこれは無理やろっていう食材とか、逆に作りやすそうな食材ってどういう線分けがありそうですか。

 

中大路 うーん、ぱっと思いつくのは、油分がついてるとビールの泡立ちがしなくなったりするのでちょっと難しいかなと思います。あとは、やり方によってはなんでもいけそうな気はしますね。

 

林田 鰹節やマイタケを使ったビールなんかもありますし。

 

ー お出汁ですね。

 

林田 おもしろいのは、その食材の香りや味をビールにつけたいのか、食材が持っているタンパク質やデンプンを分解するアミラーゼのような酵素がほしいのかっていう使い分けもできるところです。

 

ー なるほど。味だけじゃなくそういう使い方もできるんですね。

 

 

ー 最後に、これで商品化ってなるのは、どういう決め手があるんですか。

 

林田 もちろん、自分が美味いって思うことが最低限、大前提ですね。中大路さんが作ったビールを、僕がこれいいやんって言っても彼が納得しなかったら出さないです。

 

中大路 そうですね。それは作ってる僕らの特権ですね。

 

林田 日本国民全員が美味いっていったらどうする?

 

中大路 それはだすかな(笑)

 

林田 だすんかい (笑)

 

ー 今後の展開もたのしみにしてます!

貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

 

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西陣麦酒の運営母体は、就労支援をしているHEROES(ヒーローズ)。

西陣麦酒でも、自閉症の方がビールの瓶詰めやラベルを貼るお仕事をされています。

 

ビールづくりから生まれる多様性。

今後も西陣麦酒さんの新たな商品開発が楽しみですね!