ハーヴェスト・ムーン(千葉県)

ピルスナー

 

 

【山岡さん情報】

 

2022年5月5日(現地時間)、アメリカ・ミネソタ州ミネアポリスで開催された「ワールドビアカップ2022」で金賞を受賞した日本のビール4種類の内、当店では3種類を販売しています。今回はその中から抜粋してハーヴェスト・ムーンのピルスナーをご紹介します。

 

ハーヴェスト・ムーンには定番ビールが5種類、ベルギーのベルジャンウィート、ドイツのシュバルツ、イギリスのペールエール、アメリカのブラウンエール、そしてチェコのピルスナー。おそらく世界で一番競争率の高いコンテストで今回の金賞を取られたので、さすが長年やってきただけのことはあるなぁと感じます。

 

ピルスナーは世界で一番売れていて作っている会社も多いシンプルなスタイルのビールです。色々なビールを飲んでいると、ほどほどにくたびれてくるので、ちょっと落ち着いてゆっくり毎日でも飲めるビールに立ち返る方も割と多いんです。その立ち返る先がピルスナーやペールエール、ヴァイツェンあたりの毎日飲めるように工夫して作られた伝統的なビール。IPAのように香り華やかなビールを飲んだ後だと、地味な印象を受けてしまうのですが、シンプルなものこそ美味しく作るのは大変。最近では、原点回帰でピルスナーのような落ち着いたビールを作ってみることに、あえて挑戦している醸造所も増えてきています。そのうちの一つがハーヴェスト・ムーンです。ピルスナーは工夫の余地が少なく、マイナスをなくしていく作業になるので、それをキチッとできる設備と技術がないと大変だと思います。

 

ハーヴェスト・ムーンの醸造責任者の方は、今では国内のコンテストで審査員をするほどの方なんですが、20年ほど前に会社が地ビールを立ち上げる際に社内公募をしたときは、駐車場の担当者だったらしいです。おもしろそうだからと一からビールの勉強をしはじめ、研修で国内国外を一周したりして準備をしていったようです。レストランの場所柄、家族で来られる方が多い。車で来ているとお父さんが運転をするのでビールを飲むのはお母さんが多くなります。ガッツリしたものではなく、味がしっかりあるけど、後味がスッと切れて、もう一杯飲みたくなるようなもの、ちょっと雑な部分を強い味や香りでごまかすことができない、という難しい課題を20年解決してきてらっしゃる。その中でピルスナーが受賞されたのはさすがですね。

 

ハーヴェスト・ムーンのピルスナーはチェコのビールを模して作っていて、味わい深くボディ感のある印象です。別の醸造所ですがドイツ系のピルスナーもありまして、重厚ななかにもポップの苦味が印象的で、爽快さがあります。なんの情報もなく、飲んだ瞬間に違いがわかるということはなかなかないのですが、作る会社ごとに特徴がありますし製法も工夫されています。飲み続けていれば舌が鍛えられますので、是非飲み比べてみてください。

 

ハーヴェスト・ムーン

https://www.ikspiari.com/harvestmoon/

 

 

 

【飲んだわたしの感想】

 

山岡さんにお勧めしていただいた3種類のビールを飲み比べました。チェコ系ピルスナーのハーヴェスト・ムーン、ドイツ系ピルスナーの富士桜高原醸造所、ドイツ系でも富士桜高原と作り方に違いのあるベアレン醸造所のクラシックです。正直なところ、普段からそんなにたくさんのビールを飲むわけではないので飲み比べて違いがわかるのかどうか不安でしたが、これをきっかけに自分の舌を鍛えていきたいと思います。

 

 

まずは、ワールドビアカップで金賞を受賞されたハーヴェスト・ムーンのピルスナーから。とてもスッキリした印象。山岡さんが強い香りや味でごまかせないと言っていたのがわかります。研ぎ澄まされたビールの味、究極まで無駄を省いたような、それでいて最後に香りが残るので、もっともっととゴクゴク飲んでしまいます。

2つ目の富士桜高原のピルスナーは、ハーヴェストムーンよりも更にスッキリ。標高1,000m地点で採水した富士北麓の軟水を用いているそうですが、苦味もやわらかくて飲みやすいです。日本人は特に好きなビールではないでしょうか。

最後にベアレン醸造所のクラシックは3つの中では一番苦味を感じるものでした。コクもありどんなお料理にも負けない存在感があります。ドイツで最もビール生産量の多いドムトムントという街のビールスタイルを模したクラシックなラガーです。

 

 

色んな種類で味の違いを楽しむのもおもしろいですが、似たような種類のビールを飲み比べるのもそれぞれの醸造所の特徴がわかりとてもおもしろかったです。是非皆さんも試してみてください。

 

富士桜高原麦酒
https://www.fujizakura-beer.jp/

 

ベアレン醸造所
https://baeren.jp/