サンクトガーレン(神奈川県)
el Diablo
【山岡さん情報】
2021年11月18日。
ボージョレ・ヌーヴォと同じくこの日に解禁されるのが、今回ご紹介するサンクトガーレンの“バーレイワイン”です。
ビールスタイルの一種である“バーレイワイン”。
発祥はイギリス。
19世紀のイギリスでは寒い気候でブドウを生産できず、ワインは戦争相手のフランスとドイツから輸入する必要がありました。
ブドウを使わずにワインのような飲み物をつくることはできないのか…。
その考えから生まれたのが、リンゴを使うシードル、そしてバーレイワインでした。
バーレイとは、大麦を意味します。
バーレイワインのアルコール度数は10%前後。
賞味期限はサンクトガーレンのもので5年、他のメーカーでは25年というものもあります。
通常のビールと違い、熟成させることができるのがバーレイワインの特徴です。
寝かしておくと醸造酒が熟成した香りが漂い、角がとれて美味しくなります。
レシピに多少の変化はありますが、年に一度しか発売しないため、一年寝かしておくとどのような味の違いが出るのかが分かりやすくなりました。
同じメーカー・年のものを同時に3本買い、すぐに飲む用・1年後に飲む用・熟成用にする。
また“縦飲み”といって、同じメーカーで年ごとに飲み比べるビールファンの方々もいらっしゃいます。
サンクトガーレンがボージョレ・ヌーヴォの解禁日に合わせて発売するようになったことで、今では秋の終わりから冬にかけてのひとつの風物詩として認知されるようになりました。
サンクトガーレンHP
https://www.sanktgallenbrewery.com/
【飲んだわたしの感想】
!こってり濃厚!
取材日は11月10日。
一番新しい2020年のものをいただきながら、18日の今年の解禁を楽しみに待ちます。
今回はワイングラスでいただきましたが、ブランデーグラスで飲むのもおすすめだそうです。
ワインと同じように寝かしておくと澱が下がるので、澱を注ぎきらないようゆっくりとグラスにビールを注ぎます。
なんだこれ…!
とろりとした口あたりと、麦の甘い風味。
苦さもしっかりあります。
もちろん味のベースはビールですが、濃厚な味わいと口あたりのまろやかさに珍しさを感じます。
アルコール度数が高いので、最初に飲むよりも食中や食後に飲むのがおすすめ。
少しずつ飲んで、温まった際に出る香りや味の違いを楽しみます。
食事中にビールが少し温まるだけで、甘みが強く感じられるようになり驚きました。
熟成させて年ごとの違いを楽しむ、温めながら少しずつ楽しむ…。
今年の冬は、少し変わったバーレイワインで、新しいビールの楽しみ方を試してみるのはいかがでしょうか★