第2回

西陣金襴展へゆく

 

 

11月11〜14日にみやこめっせ地下1階の京都伝統産業ミュージアムで開催された【西陣金襴展】。

今回は嵯峨美術大学の皆さんが【西陣金襴展】の見学をされるとご連絡をいただいたので、オサノートも同行させていただきました!

西陣織の源流とされる金襴織の歴史的な資料から京都精華大学の生徒さんが作った新商品など、幅広い金襴作品を見ることができる展覧会。

嵯峨美の皆さんは、この展覧会で何を感じどのように自分の作品に取り入れるのでしょうか?

 

 

◆学生さんにお話しを伺いました

 

【観光デザイン3年生】
Qこれまでどんな活動をされてきましたか?
▶︎企画:京都市動物園と連携して、謎解きゲームの制作をしました。
雑誌: 京都を舞台に様々なテーマで雑誌をつくっています。
Q今回はどんな作品にしたいですか?
▶︎生地の端切れを使って雑貨などをリデザインしたいです。素材が一つ一つ違うので個性的な雑貨ができそう。

 

 

【染織・テキスタイル領域の2年生】
Q普段はどんなものを制作していますか?
▶︎今は染物、織物を全般的に勉強中です。
来年度から染か織を専攻し、作品を制作していきます。
Q今回はどんな作品にしたいですか?
▶︎2つやりたいことがあります。
1.自分達で文様をデザインし、職人さんに作ってもらい、織そのものを作品にする。
2.元々ある伝統的な織の生地を使って、新たな作品を作りたい。京都の町を装飾するようなもの。

 

 

まだまだ作りたいものが定まっていないという生徒さんが多い様子でした。

この展示会の作品を見てみると、文様も素材も多種多様で、一言ではいい表せない奥深さを感じます。

 

◆会場にいらっしゃった職人さんにお話しを伺いました

 

Q学生さんにはどのようなことを期待されますか?

▶︎僕たちが思いもしないような発想を期待しています。

この生地、ほんとうはこっちが表なんですけど、以前に京都精華大学の生徒さんが作られた作品は、あえて裏面を見せて使用されてます。僕たちは裏表の常識を持ってしまっているので、まずそんな発想は出てこないんですよ。そんな発想の転換があるとおもしろいなぁと思いますね。

 

 

会場では実際に生地を触ってみたり透かしてみたり、作品づくりにワクワクしている様子が伺えました。

ここからどんな作品が生まれるのか楽しみですね!

 


 

京都プロジェクトとは……

嵯峨美術大学の選択授業の一つで、あるテーマを元に実際のフィールドで調査見学をし、
自ら企画し作品の制作と発表を行うまでのプロジェクト。
今回は「金襴」を用いた新たなデザインの織物を提案・制作し、
3月にみやこめっせで開催される西陣織工業組合主催の西陣織大会で展示する予定です。
染織・テキスタイル領域を中心に、観光デザイン領域など複数の領域の学生が集まり、
地域連携プロジェクトとしての視点でも活動をしていきます。

西陣側からは西陣織工業組合の桂さんが協力をして、3月までの間に学生さんと作品をつくられます。
工場の見学から手機の織り方まで指導をなさいます。