2021.12.02
Written By松波さゆり
早いものでもう12月。朝晩もすっかり寒くなってきて、鉢植えの植物たちの屋内待避の季節ともなってきました。
寳幢寺では、仏教由来の樹木からカレーやアジア料理の材料になる植物など、熱帯の植物を栽培しています。お釈迦様が悟ったとされる菩提樹から株分けされた木(日本国内でお釈迦様の菩提樹を増やす活動をなさっておられる団体があり、譲っていただいたもの)をはじめ、悟りの花でもある熱帯睡蓮、食材としてはカレーの香りがする葉っぱを持つカレーリーフなどなど。気がつけば寒さに弱い植物が多く、また、毎年株分けしたり種から栽培したりするもので、けっこう・・・、増えるんです。
小さな鉢たちは、少しでも暖かな場所にと日の当たる窓際に。背丈のあるものは階段の踊り場など出来るだけ高さをとれるところに。しかし、さすが熱帯の植物。菩提樹などはひと夏で1メートル以上は伸びて毎年背丈を更新していくので、そろそろ天井の高さが足りないな・・・なんて来年の心配をしてみたり。とはいえ、館内を歩く度にそこかしこに緑があるというのもなかなか良い雰囲気です。西陣に暮らすようになって四度目の冬、今年も植物たちと一緒に過ごす日々でおります。
和裁士松波さゆり
岡山県出身。布好きが高じて京都で学び暮らし始めて早18年目。プロの和裁士としてテレビドラマの衣装をはじめ様々な仕立てを手掛ける。現在は市民運営の寺院 ”寳幢寺”のスタッフとして日々を過ごしながら、社会や地域に貢献できることを模索しています。