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西陣にまつわる人々が、毎日綴るリレーコラムCOLUMN

2021.09.19
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《 “視覚研選書”を始めました。》

和眼鏡は本や文化の発達とともに歩んできました。喜多川歌麿の「親の眼鏡・理口者(1803年)」という浮世絵では、黄表紙を読む若い女性が描かれ、色香を漂わせています。

私が所長を務める視覚研究所のInstagramでは、この夏から不定期に推薦図書を掲載しています。

視覚研に縁のある書籍や、今を生きる者として傍に備えておきたい、“心”を導いてくれる「知恵の書」が中心です。

書評は付けません。
それぞれの出逢いを大切にしたいから。

ジャンルも絞りません。
個人的な手作りの本からメジャー出版社のものまで、中には廃刊になってしまった雑誌もあります。

取り留めの無いようだけど、視覚研と何処かご縁が繋がっているのが選書の理由でしょうか。

シトシト雨の日も、秋晴れの日も。
視覚研のテラスの軒から覗く青い空。
クマグスクの中庭の緑を見下ろす空気感。
階下のカフェを訪れる人の気配もまるで心地良いBGMのよう。

アートに囲まれた空間で、読書の合間にお茶を愉しんだり、小腹を満たすブランチもできる。
これを贅沢と言わずして何と呼ぶ?

この秋、皆さんもお気に入りの本・気になる本をここに持ち込んで、自分時間の領域を少し拡げてみませんか。

山ノ瀬亮胤

眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長山ノ瀬亮胤

京都市上京区在住。眼鏡制作者・現代美術家・ソシエテヌーベルリュネト視覚研究所々長。芸術~工芸に拡がる独自分野の構築で国内外より評価され欧州ハプスブルグ家御用達。マスメディアでの出演・取材多数。豊かな江戸庶民文化と職人の心を紹介している。