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西陣にまつわる人々が、毎日綴るリレーコラムCOLUMN

2021.10.20
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「不便益」という言葉をご存知でしょうか?
不便から得られる益、のことだそうです。

たとえば、バザールカフェでは食洗機を使わず、みんなの手でお皿を洗っています。
そうすると、お皿を洗う人と拭く人の間にコミュニケーションが生まれ、食器には愛着がわき、達成感も得られます。手が荒れる人がいれば知恵を出し合って、手袋をはめてみたり、洗剤をかえてみたり、工夫も生まれます。食洗機と違って、電気も使わないで済みます。
食器の手洗いは非効率で不便に思えますが、いいことがたくさんあるのです。

そもそも「便利」が一般的にどういうふうに使われているかというと、「何かのタスクを達成する時に労力が少ないこと」。そして、このときの「労力」は「手間がかかることか、頭を使わねばならぬこと」のようです。

つまり、この「労力」を(ときにはわざわざ)かけるのが「不便」。
そりゃー「不便」のほうがワクワクするわけだ!と思います。

身のまわりの不便益、みなさんも見つけて味わってみてはいかがでしょうか。

狭間明日実

バザールカフェ店員狭間明日実

バザールカフェ事務局6年目。日々の営みをとおして、場から起こるもの、個人がのびのびと生きることなどを考えています。 傍らで、地域、福祉、食べることにまつわるいろんな仕事や遊びをしています。 同志社大学社会福祉学科卒業。社会福祉士。海が好き。