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西陣にまつわる人々が、毎日綴るリレーコラムCOLUMN

2021.06.15
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今回は眼鏡だけに、ものづくりにおける“手”ではなく“目”に注目してお話しします。
まず仕事を習い始めて1番戸惑った事はスケール感でした。1ミリ以下の精度を求められる眼鏡作りと今までの学生時代のものづくりとの精度のギャップに慣れるまでに時間がかかった事を覚えています。
師匠は良く“目が育つ”という言葉を使うのですが、細かい仕事にはそれに合った目を持たなくては仕事になりません。出来てる、見えてると思っていても、師匠から指摘を受けると自分が全然見えて無かった事に愕然とすることが今でもあります。当たり前ですがどんなに技術があっても良く見えてなければ良いものは絶対に出来ません。いつも師匠の目(=精度)が欲しいなと思ってしまいます。さらに眼鏡を作る上で視力とレンズについての知識も必須となります。特にオートクチュールでご注文を頂いた場合はお客様の視力を反映してフレームの型やデザインを考えなければなりません。まさかものづくりの仕事に就いて視力検査が出来るようになるとは思ってもみませんでした。
目が見える事の認識がだいぶ変わったように思います。
皆さまも“目”を大切にして下さい。

山本萌加

Société Nouvelles Lunetts 視覚研究所 主任研究員山本萌加

武蔵野美術大学(工芸デザイン学科木工専攻)卒業後、眼鏡制作者七代目山ノ瀬氏に弟子入り。眼鏡制作の修行と、師と共に眼鏡ブランド〝Société Nouvelles Lunetts 視覚研究所〝の主任研究員てしてお店を運営しています。