2021.05.29
Written Byミツギタカユキ
近畿地方は早くも梅雨入り。これは統計史上、最も早いの梅雨入りだそうだ。そして早いから明けるのも早いのかな、と思いきや、梅雨の期間も長くなりそうとのコト。なんとも今年中型二輪免許とバイクを手に入れた私にはつらい時期になりそうだ。
とは言え、私は雨はとても好きだ。
屋根にあたる雨音に耳を澄ますと妙に落ち着き、雨に濡れる庭の木々に意識を取られる。珈琲を飲みながら縁側で一時を過ごす、その時間のありがたさを身にしみる時期でもある。
そうそう、西陣には小さいながら、とても素敵な神社や寺院が多い。その中で取り分け私が足繁く通っているお寺がある。
その名も「雨宝院」。この密寺は弘法大師を開基とする寺であり、歓喜天を祀ることから、「西陣の聖天さん」と親しまれている。境内にある「染殿井」と呼ばれる井戸は、染物に用いるとよく染まる水と言われ、小さな弁財天様が祀られている。こちらに手を合わせるのは私の年中行事だ。
西陣にあるこの小さな異空間、雨宝院。雨が宝とはなんとも素敵な響きである。
また近々、傘を片手にこの素敵なお寺を訪れよう。
デザインカタリストミツギタカユキ
20歳より渡米し、大学にて彫刻からインタラクティブアート、デザインなど幅広い分野を学びつつフリーのデザイナーとして活動。帰国後京都に移住。現在西陣にてデザインカタリストとしてウェブ制作からデザインに纏る企画・運営など幅広い分野で活動を行う。