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西陣にまつわる人々が、毎日綴るリレーコラムCOLUMN

2022.01.18
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寅年の2022年を迎え、お正月に「鳴虎 報恩寺」を訪れました。ここにある、後柏原天皇によって下賜されたと言われる大きな虎の図の掛け軸を豊臣秀吉が聚楽第に持ち帰ったところ、夜にその虎が鳴いて秀吉は眠ることができず、お寺に掛け軸を返したと言われています。そのことから、「鳴虎(なきとら) 報恩寺」と呼ばれるようになり、12年に一度、寅年のお正月3が日のみ特別公開され、この鳴虎の図の掛け軸を拝観することができます。今回ちょうど12年に一度のタイミングに合ったので、観に行ってきました。他にも戦国大名の黒田長政が亡くなった部屋や長政と父の官兵衛の位牌、寺宝なども鑑賞することができました。次はまた12年後のお正月まで本物の鳴虎の図は観ることができませんが、京の冬の旅で鳴虎の図のレプリカや一部の寺宝は公開されるとのことです。このお正月行かれなかった方は、せっかくの寅年にちなんで、レプリカですが、鳴虎の図を観に行かれてはいかがでしょうか。

南知明

上京ちず部 副部長南知明

鴨川近くで生まれ、幼い頃から近くの上京区の商店街の店主の方々に見守られ育つ。現在は「まいまい京都」商店街食べ歩きツアーなどのほか、地理好きを活かし、「上京ちず部」副部長など、上京区全般で活動。本業は宿泊業。京都観光おもてなしコンシェルジュ。