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西陣にまつわる人々が、毎日綴るリレーコラムCOLUMN

2022.01.10
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ぼくが小・中学生の頃は、西陣地域にはわりとたくさんの駄菓子屋さんがあったと思います。今の世の中、お菓子のスタイルもすっかり変わり駄菓子屋さんはどんどんなくなってしまいました。

駄菓子屋さんというとお菓子を食べたいから買いに行くということだけでなく、少ないお小遣いを握りしめ、どのお菓子をいくつ買うといくらかとか、明日のために今日はガマンとか…そんなやりくりをしたり、子ども同士集まっていろいろ話をするのも駄菓子屋の楽しさの一つであったと思います。自然と金銭感覚や社交術を身につける場所だったのかもしれません。そしてクジで不正をはたらくやつ、払いをごまかすやつ、盗むやつ…など、やってはいけないことには店主(大抵の場合爺さんか婆さんなんですがw)から容赦無く罰がくだされる…いいことも悪いことも教育される場所でした。

数年前うちの近所に駄菓子屋さんがオープンしました。奥さんの副業とのことで毎日の営業ではありませんが、ご主人と協力してがんばっておられます。開店日にはたくさんの子どもたちで賑わっていて、そんなお店の様子をみていると昔のことが思いだされます。

岡田健

光都紙工有限会社 代表兼デザイナー岡田健

西陣の南東?の牛乳屋の息子として生まれ育って五十数年、今は極小印刷会社の代表取締役兼デザイナーです。ウクレレとコーヒーが好きです。