2021.11.26
Written By小川 櫻時
小学生の頃、年賀状についているお年玉くじでコダックのポケットフィルムカメラが当たった。父親の一眼レフは重すぎて全く使う気が起きなかったが、軽くて小さいので子供でも使いやすく、パシャパシャと遊びで撮りまくっていた。友達のピース写真やら風景やらプラモデルを砂山に置いたジオラマ風写真まで。しかしポケットカメラでは中々思った感じには撮れず、現像が上がると落胆する事が多かった気がする。
そんな自分の最初のカメラを持ってからもう40年が経ち、現在持ってるカメラは6台。とはいえ全部映像を撮るためのカメラとして使っていて。写真はもっぱらスマホで日常のスナップぐらいしか撮らない。
写真への興味が映像へと移ったのは高校生の頃。姉の友人から8mmフィルムの撮影編集機材一式を丸ごと貸してもらえることになり、映像を撮り始めたからだ。フィルムの映像は何を撮っても新鮮で面白く夢中になった。街に出てなんてことない風景やら物を撮りまくっていた。
今もまだそんな事を続けていて、それが僕の仕事にもなっている。よくやるのは街のちょっとしたパターンを見つけて映像や写真に撮り、加工して空間演出のための映像素材にしている。いま身近な西陣界隈はいろいろと素材になりそうな被写体が豊富で嬉しい限り。
映像監督小川 櫻時
長年様々な映像をを作る仕事をしています。東京、沖縄を経て2015年から京都市在住。近年は、クラフト作家や様々な手仕事をする人々にフォーカスした映像を制作・発表しています。映像空間演出ユニット「SAKKAKU」としても活動しています。