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西陣にまつわる人々が、毎日綴るリレーコラムCOLUMN

2021.11.28
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多拠点生活サービス「ADDress」のまっさんこと高本です。

幼い頃から大好きな風景〜夕陽が沈んだ後に訪れる街の黄昏時の風景。僕の岡山実家は、路幅が車1.5台分程度の狭いアスファルト街路の住宅地なのだけど、西陣の黄昏時、当時の懐かしい風景に出会えるのだ。暗くなればなるほど昭和にタイムスリップしたような懐かしさに包まれる。それは心地良くも、どこかそこはかとない不安や畏れに似た気持ちにもなる時間。遠くで犬がわお〜んなんて鳴いているのも風情があっていい。

映画「千と千尋の神隠し」で魑魅魍魎が跋扈する現実世界から歪んだ時空間に放り込まれる夕暮れシーンがあるのだけど、怖い反面つい惹かれてしまう光景でもある。黄昏時の語源が「誰そ彼どき」という急な暗がりですれ違う人の顔も不明瞭になるあの不思議な感覚。
それは日常のなかの非日常。これを味わえる贅沢なひとときが人生の楽しみでもある。

西陣の黄昏時、もしも僕とすれ違ったら声を掛けてくださいね!ひょっとしたらびっくりして逃げるかもしれないけれど(笑)

高本昌宏

多拠点プランナー / ADDress 事業企画高本昌宏

学生時代に伏見と西陣に住んだことがきっかけで、京都では決してメインストリームではないかもしれないこの二地域に惹かれる。多拠点居住サービス立ち上げをしながら、2020年伏見移住。西陣にも同年から通い始め、魅力再発見中。