第3回

手に届くまでの道のり

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各パーツがきらきら輝いたところで、縫い合わせる準備をして、いよいよ組み合わせていきます!

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<名入れ>

メタルスタンプと呼ばれる工具を使い、手作業で一文字ずつ刻印していきます。

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水で軽く水で濡らしその布で革を拭き、刻印された文字を見やすくします。

微妙な力加減で文字の溝の深さが変わってきます。

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円形に沿って打ち込んでいくのもスリリングでした。

そして「OSANOTE」と文字を入れることが出来た時の喜び!

<菱目(ひしめ)打ち>

前回は、ミシンで縫いながら四苦八苦した記憶が蘇ります…..

今回は手縫いに挑戦します!

革は厚みがあるため、事前に糸を通すための穴をあけておきます。

穴をあけるための工具が「菱目打ち」

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革に対して垂直に菱目打ちの刃を立てて木槌で3回程こんこんと上から叩いて穴をあけます。

「回数ではなく一定の力加減で打つのがコツです」

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各パーツをボンドでくっつけて

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<革の手漉き加工>

厚みのある革は貼り合わせると、重なるところで太くなってしまいます。

革を半分の厚みに漉くことで貼り合わせた時、すっきりしたフォルムになります。

この作業は経験が必要なため、目の前でPitoroさんに実演していただきました!

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打ち終わり貼り合わせたものがこちら。

この穴に糸を通して裁縫していきます。

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<矢床(ヤットコ)/えんま>

ボンドによって貼り合わせた革同士を圧着させる、「えんま」と呼ばれる工具を使います。

このかたちは、、!

エンマと呼ばれる由来は、地獄の閻魔大王が舌を抜く道具に使われたからだそうです。なるほど、確かに力を込めやすくスマートに圧着できます。

<レーシングポニー>

この見たことない工具は、乗馬みたいに跨って革を挟むことで、手で固定する必要がなく両手を使いながら均等な力加減で縫う作業ができます!

手縫い作業はある程度力を込める必要があります。

<蝋付け>

蝋を塗る事により糸の毛羽立ちを抑え、しなやかな強度を引き出します。

ポニーやエンマ、それぞれ工具の扱い方が元となり奇抜な名前がついています。

覚えやすい!

 

<捻引き、捻入り>

ライターを取り出し、さっとアルコールランプに火を付けるPitoroさん!

「ネジ捻」と呼ばれる工具を熱します。

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工具の先端部分を炙って適切な温度になると、熱で色が変化します。

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これを合図に、熱したネジ捻を革の縁にあて、つーっと流れるように引いていきます。

陰影が付くことで装飾として美しく仕上がり、また革を引き締め丈夫になります。カーブは難しいのですが、慣れてくるとネジ捻を走らせるのがとても心地いい。

最後にこころゆくまでしっかりと磨いて…..

ついに!完成!どどん!

自力で作った名刺ケースと並べて撮影しました。

最初に作った合皮の名刺ケース(左)

Pitoroさんと作った本皮の名刺ケース(右)

日常的に使う革製品は、様々な職人が専門的な工具を使い何度も同じ作業を繰り返し、非常に綿密な工程を経て作っているもの。自分の手には、どのような工程を経て最終的に届くのだろうか。

Pitoroさんと一緒に、その道のりを遡っていくような体験でした。

職人さんと一緒に手を動かしてものづくりに触れること。

その触れた端々から、繊細な職人の眼差しを感じることが出来たように思います。

今回のようなレクチャーが受けられる革細工の講座がKRAFTERIAで開講されています。

https://krafteria.anewal.net/post/654774690984968192/pitoro-革細工

KRAFTERIAでは他にもさまざまな職人さんによるワークショップが毎月開講されており、どなたでも参加できます。

https://krafteria.anewal.net/tagged/workshop

使えば使うほど味が出てくる革。

さぁ、この新しい相棒を手にosanoteの活動も頑張っていきたいと思います!