月に1回、上京区役所で、式恵美子さんが代表を務める「つるかめ笑顔クラブ」主催の「思い出語りの会」が催されています。
毎回、設定されたテーマに沿って、参加者がめいめいに思い出を語り合う、集いの場です。
コロナ禍にあっても、イヤホンマイクなどのIT機器を活用して活動を継続され、先日、節目の50回を迎えられました。
この日のテーマは「恋文の思い出」。
20人くらいの参加者の、恋文にまつわる思い出話を聞かせていただく中で、いちばん印象に残ったのは…
お兄さんのおさがりのコートを着て、バスに乗っていた女学生の私。
男子生徒が私の顔を覗き見て一言。
「なんや、女か」
顔から火が出る私。
そんなとき、別の男子生徒が「やめろよ、かわいい女性じゃないか」と。
私を庇ってくれた男子生徒への思いは日に日に募り、ついに、恋文を書いて渡そうとしたところ、その彼が、かわいい女性と連れ立って歩いているのを見てしまった。
渡せなかった恋文は、今も心の中にしまってあります。
…というもの。
お年寄りたちが、少し恥ずかしそうに恋文の思い出を話して、それに皆が熱心に耳を傾ける、とても素敵な時間でした。
いくつになってもコイバナは盛り上がるものです。