2021.05.07
Written By岡田健
壊れたら修理する、自分で調整するということが好きです。自転車や単車、カメラや時計、ラジオや楽器など、直して動くように、鳴るようになった時はとてもうれしくて愛着がわくものです。時には壊してしまうこともありますがそれもまた勉強ということにして…まあそんな風に壊れたら買い替えるのではなく、できるだけ直してまた使う…これが西陣織、織物産業の栄えたの時代のものを大切にする心に繋がるのではないでしょうか。
愛着という言葉の通り、着物の時代にはよそ行きだけでなく日常の衣類も貴重であり、たいていの家では押し入れやタンスにきちんと仕舞い、親から子、子から孫へと伝えられ、傷んだら直し大切にしていたと思います。着られなくなった着物は別な物へと作り直して、最後は雑巾になるまで大切にしたという話も聞いたことがあります。お菓子などのパッケージはもちろん包装紙や紐も再利用、着物の時代は、直して使う、どんなものでも大事にするという暮らしが当たり前の世の中でした。
地域における西陣からは少しそれてしまいましたけれど、西陣という地域で学んだ「愛着」という言葉を忘れないように、これからも西陣の端に暮らしていくと思います。