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西陣にまつわる人々が、毎日綴るリレーコラムCOLUMN

2022.11.07
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今年も11月4日〜6日の三日間、京都建築専門学校では堀川茶室が建てられました。場所は堀川丸太町下がったあたりの堀川遊歩道。2年生たちが茶屋の基礎から組み立てて1年生は2年のお手伝いや土壁を塗り、苫葺や襖、太鼓橋などを拵えます。そして中日でお餅つきを行い、いつもお世話になっている方々につきたてのお餅を振る舞って、ご近所さんにはお裾分けを配る。というのが毎年恒例の学園祭行事になります。
学生たちが今まで作ったことのない物を、前年の学生の作った資料を参考にしながら、3週間ほどの期間で一から自分たちで作り上げていく姿は、いつも感心させられます。
実はこの茶屋を作る行事の前に、学生にとって夏の合宿が重要なんです。夏休み期間中、合宿を行いながら改修・修繕工事を行うのも、この学校の毎年恒例行事になっており、この合宿で生活や仕事をともにすることで学生たちの施工スキルやコミュニケーション、連帯感などが育まれ、夏の経験がこの茶屋の建築に生かされます。
専門学校は2年間と学びの期間が短いですが、短い分学生たちがみるみるうちに成長していく様が(叩き上げともいう?)、堀川茶室では垣間見ることができますので、まだ来られたことのない方は来年ぜひ足を運んでみてください。
この学園祭が終われば2年生は、年明け2月に行われる卒業制作発表に向けて動き出します。まだまだ学生生活は続きます!

磯村明見

特定非営利活動法人ANEWAL Gallery デザイナー/マネージャー磯村明見

京都市出身のグラフィックデザイナー。日本の老舗印刷会社と上海の広告代理店を経て本帰国後フリーに転身。NPO ANEWAL Galleryデザイナー兼マネージャー担当。京都建築専門学校広報担当。京都芸術デザイン専門学校非常勤講師。