2021.08.01
Written By景井雅樹
三菱証券細字用ボールペン。青。
僕が描いている日記は全てこのボールペンだ。今はもう廃番なので10年くらい前にまとめて入手したものにインクを詰め替えて使っている。
なぜ青なのかも今となってはよくわからないのだが、他の色にしようと思ったことはない。
それで青で統一された日記のページなのだが、時折、色の入ったシーンが存在する。
何年か前の8月の暑い昼間、近所を散歩していた時に北野天満宮で七夕の飾り付けを見た。
北野天満宮の七夕祭りは旧暦で行われる。
真夏のギラギラした光にカラフルな短冊が映えていた。
おそらく7月ならこうは見えなかっただろう。
そんなことに気がついた時だけ、忘れないようにと青の中に色を入れる。
今年も8月半ばまで七夕の短冊は飾られているので、また色を感じる瞬間はあるのかもしれない。
版画家景井雅樹
京都の版画工房で銅版画を始める。 2006年頃より、毎日の出来事をノートに青いボールペンで描く絵日記形式の作品を作り始める。 一日1ページで現在4000ページほど。まだ毎日描いている。 コーヒーと自転車と音楽の愛好家。