8月22日、KéFU stay & loungeにて、「目指せ47都道府県!ご当地のお土産を集めよう!」を開催しました。
今回の夜カフェの主役は、全国各地からやってきた「お土産」。
旅先で見つけたもの。帰省するとつい買ってしまうもの。地元ではおなじみのもの。誰かに食べてほしくて選んだもの。
それぞれがお土産を持ち寄り、みんなで食べながら、その土地や旅の話をする夜です。

18時前になると、少しずつ参加者が集まり始めました。
テーブルの上には、到着した人から次々とお土産が並んでいきます。
「これ、どこのお菓子?」「誰が持ってきたの?」「そこ、行ったことある!」
ひとつ手に取るたび、あちこちから会話が聞こえてきます。
はじめは知り合い同士で話していた人も、気づけば隣の席の人と話していたり、テーブルの向こう側から会話に加わったり。スタッフが間に入って紹介しなくても、少しずつ人の輪が広がっていきました。
今回集まったのは17名。
スタッフの友人や知人だけでなく、Instagramを見て一人で参加してくださった方や、以前からKéFUに興味を持ってくださっていた方もいらっしゃいました。
イベントをきっかけに、これまでKéFUに来たことのなかった人が、この場所まで足を運んでくれる。いつものKéFUとは少し違う入口から、新しい人と出会えた夜でもありました。


19時前。
みんなが少しずつ場に馴染んできたところで、一度手を止めて、それぞれ自己紹介と持ってきたお土産の紹介をすることにしました。
「その土地、行ったことあります」「それ、私も好きです」「そんな文化があるんですね」
一人が話すたびに、あちこちからリアクションが返ってきます。
自己紹介が終わる頃には、また新しい組み合わせで会話が始まっていました。
学校や仕事も、年代も、普段いる場所も違う人たち。けれど、一つの土地の名前が出るだけで、不思議とその間に接点が見つかります。

今回、店内には大きな日本の白地図も用意しました。
訪れたことのある場所や、お土産が集まった都道府県に色を塗ったり、思い出を書いたポストイットを貼ったり。
途中からは、
「お土産のパッケージも貼ったら面白そう」
という声も上がり、食べ終わったお菓子の袋を切り抜いて、地図の上へ貼っていくことに。
気づけば、真っ白だった日本地図は、文字や色、お菓子のパッケージでずいぶん賑やかになっていました。
中には、その場で用意したお菓子のパッケージに書かれた製造地を見ながら、
「ここも塗れるね」
なんて声が上がる場面も。
旅先だけではなく、お菓子が作られた場所まで。地図の埋め方にも、だんだん独自のルールが生まれていきます。

ところで、そもそも「お土産」は、いつから旅につきものになったのでしょうか。
少し調べてみると、「みやげ」という言葉の語源にはいくつかの説があり、はっきりとした定説はないようです。
一方で、日本でお土産の文化が広がっていった背景には、神社やお寺への参詣と、人々の旅の広がりがあったといわれています。
江戸時代、今のように誰もが気軽に遠くまで旅行できたわけではありません。
参詣などでは、地域の人たちがお金を出し合い、その代表者が旅に出ることもありました。
旅に出た人は、そこで授かったものや、その土地ならではの品を持ち帰る。
つまりお土産には、旅に行った人が、行かなかった人にもその土地の一部を持ち帰るような役割があったようです。
今ではお土産と聞くと、箱に入ったお菓子を思い浮かべる方も多いかもしれません。
けれど、それもずっと昔から同じ姿だったわけではありません。
街道や寺社の門前には饅頭や団子など、その土地ならではの「名物」がありました。
やがて鉄道が広がり、旅にかかる時間が短くなると、現地で味わっていた名物も少しずつ「持って帰れるもの」になっていきました。
そう考えると、この日のKéFUに並んだお土産も、少し違って見えてきます。
旅先で見つけたもの。地元で親しまれているもの。「これを誰かにも食べてほしい」と選んだもの。
この日の長いテーブルでは、そんな「小さな旅のおすそ分け」が、17人分行き交っていました。
「これ、どこの?」
ひとつのお菓子を手に取ったところから、まだ行ったことのない土地の話が始まる。
そこから、
「私も行ったことがあります」「そんなところなんですね」「次は行ってみたい」
と、それぞれの記憶や興味が重なっていきます。
一つのお土産には、味だけでなく、その人が見てきた景色や、その土地との関係まで少しだけ包まれているのかもしれません。

そして、その夜に生まれたつながりは、KéFUの中だけでは終わりませんでした。
連絡先を交換したり、
「今度遊びに行きます」「その活動、参加してみたいです」
といった話も聞こえてきます。
共通の趣味からつながる人。地域での活動を通して、また会う約束をする人。気が合って、そのままずっと話し込む人。
それぞれが持ってきたお土産とは別に、何か新しいものを持ち帰っていたようにも見えました。
21時前、最後にみんなで集合写真を撮影しました。
「それでは、今日はこのあたりで!」
とイベントは一度お開きに。
…したはずなのですが。
まだまだ話し足りないことはたくさん。
閉店を知らせる「蛍の光」が流れ始めても、名残惜しそうに話し続ける参加者たち。
最後の最後まで、とても賑やかな夜となりました。
ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました!

今回集めようとしていたのは、全国各地のお土産でした。
けれど、白地図の上に残ったものを眺めていると、集まったのはそれだけではなかったように思います。
「ここへ旅行したことがある」「この土地の文化が好き」「いつか行ってみたい」
お土産の数だけ、それぞれの土地との関わり方がありました。
そして、それを誰かに話すことで、今度は別の誰かの記憶や興味へとつながっていく。
旅先から帰るとき、誰かの顔を思い浮かべながら、お土産を一つ選ぶ。
お土産は、旅先で得たものを誰かと共有するための、ひとつの形なのかもしれません。
今回の夜カフェでは、その「旅のおすそ分け」を一つのテーブルに持ち寄ってみました。
まだ白いまま残っている都道府県もあります。もしかしたら、第2回の開催も…?
この地図がこれからどんなふうに埋まっていくのか。そして、いつか日本を飛び出して世界地図へ広がっていくのか。
それは、また次のお楽しみに。
KéFUでは、不定期で「夜カフェ」を開催しています。普段より少しだけ遅くまで灯りをつけて、いつもとは少し違ったきっかけから、人や地域と出会う夜です。また次回の夜カフェも、準備が整い次第お知らせします。どうぞ楽しみにお待ちください。